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メール配信システムのセキュリティ対策を徹底解説!リスクと具体的な要因

メール配信システムのセキュリティ対策を徹底解説!リスクと具体的な要因

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メール業務をサポートするメール配信システム。メールの作成から送信までをサポートすることで、業務の大幅な短縮につながります。メール配信が多い大企業ほど、必要となるシステムといえるでしょう。

しかし、心配なのは安全面についてです。デジタル社会と呼ばれる近年、デジタル被害も増えてきています。

不正アクセスや情報漏洩を防ぐためには、どのような対策が必要とされるのか。メール配信システムのセキュリティ対策について紹介します。

メール配信システムのセキュリティリスクとは?

メール配信システムのメリットは、大量のメールをまとめて配信できることです。数百、数千通のメールであっても、誤送信することなく迅速に送れます。

ほかにも、一度作成したメールをテンプレート化しメール作成の時間短縮ができるなど、メール配信システムの導入によって、業務効率の改善や正確性の向上が期待できるでしょう。

しかし、便利である一方で、しっかりしたセキュリティ対策が必要といえます。対策を疎かにしてしまうと、メールの中身やアドレスといった個人情報が流出するからです。

情報漏洩は、企業の信用問題に大きく影響してしまいます。自社の信用を損ねないためにも、メール配信システムのセキュリティリスクについて知っておく必要があるでしょう。

また、セキュリティリスクは、内部要因と外部要因がそれぞれ挙げられます。セキュリティ対策を行うためには、それぞれの要因を理解し、それぞれに合わせた対策を取ることが大切です。

メール配信システムの外的リスク要因

ここでは、メール配信システムの外的リスク要因についておもに以下の点を紹介します。

  • 不正アクセスによる情報漏洩
  • スパムメール判定・ブラックリスト登録
  • なりすまし・フィッシング詐欺

まずは、身近に潜む外的リスクを認識しましょう。

不正アクセスによる情報漏洩

一つ目の外的要因は、不正アクセスによるリスクです。外部からの不正アクセスによってクラウド上に保存された個人情報が流出し、各所へ迷惑をかけてしまいます。

現在主流となるメール配信システムは、管理をWeb上で行うクラウド型です。顧客情報もすべてWeb上で管理しますので、不正アクセスをされることで、すべて抜き取られてしまいます。

また、クラウド上から自社サーバーへ侵入されることで、自社データを改変されるリスクもあります。場合によっては、根底となるシステムが停止する可能性もあるでしょう。

情報漏洩は企業の信用を失墜させますし、システムが停止してしまっては業務になりません。

悪意ある外部から自社を守るためにも、外部からの侵入を防ぐセキュリティ対策が必要となります。

スパムメール判定・ブラックリスト登録

二つ目の外的要因は、スパムメール判定されてしまうリスクです。大量にメールを受信することでメール配信システムがスパムメールと判断してしまい、その結果、大切なメールも迷惑メールのファイルに入れてしまいます。

迷惑メールのファイルは、一般的なファイルと比べ極端に開封率が悪くなります。人によっては、開封自体せずにそのまま捨ててしまうこともあるでしょう。

しかし、それだと必要なメールも目を通さなくなり、重要な情報も「届いていない」といったことになりかねません。情報伝達が上手くいかないことから、業務にも影響が出てしまいます。

また、ブラックリスト登録されてしまうと、メール自体が届かなくなります。

情報伝達を円滑にするためにも、スパムメール判定やブラックリスト登録されないための対策が必要です。

なりすまし・フィッシング詐欺

三つ目の外的要因は、なりすましやフィッシング詐欺によるリスクです。別の業者が本物そっくりのメールを配信し、偽装した別のサイトへ誘導することで、情報の不正取得を行います。

偽装メールは、一見しただけでは見抜くのが難しいです。近年は言葉遣いや前後の文脈を揃えたなりすましも存在しており、気が付かずに被害に遭ってしまうケースも少なくはありません。

また、自社になりすまされることで、企業の信頼を損ねることもあります。実際には第三者からのメールであっても、受信者は第三者からのメールかどうかはわかりません。結果として詐欺メールに引っかかってしまい、「詐欺メールを送った企業」として勘違いされてしまうわけです。

安心してメール配信を行うためにも、メールの信憑性を判断するための対策が必要となります。

メール配信システムの内的リスク要因

ここでは、メール配信システムの内的リスク要因についておもに以下の点を紹介します。

  • メールの誤送信
  • 情報・データの持ち出し
  • パスワードやログイン情報の流出

意外とやってしまいがちな内的リスク要因を認識しましょう。

メールの誤送信

一つ目の内的要因は、メールの誤送信によるリスクです。送信者が誤って別のアドレスに送ってしまうことで、情報漏洩につながります。

一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が2022年に調査した結果によると、「事象分類別の事故報告件数における誤送信の割合は、全体の24.7%」といった結果が出ました。

この調査結果から、約4件に1件の割合でメールの誤送信によるトラブルが生じていることがわかるでしょう。

いくら宛先に注意していても、誤送信を防ぐのは難しいです。特に、仕事に慣れていくことで注意力は緩慢化し、ミスもしやすくなります。

誤送信を防ぐためには、送信者への注意勧告だけではなく、システムによる対策も必要となるのです。

参考:JIPDEC「2022年度 個人情報の取扱いにおける事故報告集計結果

情報・データの持ち出し

二つ目の内的要因は、データの持ち出しによるリスクです。作業者がUSBなどにデータを入れて持ち出すことで、情報が流出します。

いくらセキュリティを万全にしても、内部から外にデータを持ち出されては防ぎようがありません。持ち出しに厳密なルールを設けている企業は多いですが、「自分は大丈夫」と思って持ち出す人はたくさんいます。

実際に、兵庫県尼崎市において、個人情報が入ったUSBを紛失する事件が過去にはありました。

USBやCDに限らず、パソコンやタブレットの持ち出しも注意が必要といえるでしょう。

また、近年はクラウドサービスが充実しており、外部から社内データにアクセスできてしまいます。

自宅のパソコンを介してデータを抜き取られてしまわないよう、社内データへのアクセスを厳密に管理する必要があります。

参考:尼崎市「個人情報を含むUSBメモリーの紛失事案について」

パスワードやログイン情報の流出

三つ目の内的要因は、パスワード流出によるリスクです。ログインパスワードなどが他人に知られてしまうことで、不正ログインをされてしまいます。

特に多いのが、わかりやすいパスワードの設定です。忘れないよう「123456789」や「password」と設定する人は多く、容易にパスワードを推測されてしまうでしょう。

ほかにも、同じパスワードを使いまわすことで、芋づる式に不正ログインを許してしまいます。

不正ログインを防ぐためにも、パスワードを推測されないようにするための対策が必要です。

外的リスクに対するセキュリティ対策

ここでは、外的リスクに対する対策についておもに以下の点を紹介します。

  • 送信元アドレスの認証を行う
  • 強固なパスワード設定とアカウント管理
  • データ通信の暗号化(STARTTLS)

自社でしっかりと対策がとれているか確認しましょう。

送信元アドレスの認証を行う

なりすましを防ぐためには、送信元アドレスの認証を行うことが大切です。いくら本物そっくりに偽装していても、送信元のアドレスが異なればなりすましを判別できます。

また、正規のメールだと判断されれば、スパムメールと判定される心配もありません。

外的要因から自社を守るためにも、送信元アドレスの認証はとても重要です。

認証方法には、おもに「SPFレコード」「DKIM署名」「DMARC」の3つが挙げられます。

SPFレコード

SPFレコードは、送信元のIPアドレスを問い合わせるシステムです。事前にDNSサーバーにIPアドレスを登録しておき、受信する際に登録したIPアドレスかを照合することで正規のメールかどうかを判断します。

IPアドレスは、インターネット上における住所のようなものです。そのため、ほかの人がなりすますことは基本的にできません。

IPアドレスが違えば別のサーバーから送られてきたことがわかり、たとえ内容を偽装していても見分けることができます。

DKIM署名

DKIM署名は、電子署名の照合を必要とするシステムです。メールを送信する際に電子署名が付与され、受信側はDNSサーバーから受け取った公開鍵を使って、メールの正当性を確認します。

当然ですが、公開鍵が無いとメールを正しく開錠できません。そのため、たとえハッキングされても、第三者が中身を見ることはできないわけです。

また、メール内容の改ざんもできないことから、メールが改ざんされていない証明にもなります。DKIM署名によって、メッセージの完全性が保証されているといえるでしょう。

DKIM署名には、送信者のドメインを利用する「作成者署名」と、送信者以外のドメインを利用する「第三者署名」の2つがあり、メール配信システムや利用者の選択によって使い分けます。

DMARC

DMARCは、送信元のドメインと照合し検証するシステムです。SPFレコードやDKIM署名を補足するシステムであり、SPFレコードやDKIM署名の結果をベースとして、さらにドメインの照合を行います。

DMARCの特徴は、送信側がスパムメールへの対処を指定できることです。「隔離」「拒否」「なし」の3種類から選ぶことができ、指定した対応に合わせてメールの扱いを変更します。

隔離:メールを隔離フォルダへ移動
拒否:メールの送信をしない
なし:そのままメールが送信される

また、認証した結果を、受信者へ通知する機能もあります。それにより、自社のメールシステムに問題がないかを相手に知らせ、なりすましによる被害を防げるのです。

強固なパスワード設定とアカウント管理

外部からの不正アクセスを防ぐためには、強固なパスワード設定やアカウント管理をすることが大切です。複雑で桁数の多いパスワードを使えば解析が難しくなり、不正アクセスをされにくくなります。

強固なパスワード設定するためには、以下の点を意識してみてください。

  • 桁数を多く設定する
  • 大文字、数字、記号を組み合わせて設定する
  • 意味のない文字列で設定する(例:h4olp9as)
  • パスワードは定期的に設定し直す
  • 連番で設定しない(例:hjop1 → hjop2 → hjop3)
  • パスワードをメモに残さない

メール配信システムだけに限ったことではありませんが、パスワードやアカウントの管理は、不正アクセスを防ぐうえでとても重要な要素です。

データ通信の暗号化(STARTTLS)

データの流出を防ぐためには、データを暗号化して管理することが大切です。ハッキングをされデータを見られてしまっても、暗号化されていれば内容を知られる心配はありません。

STARTTLSは、暗号化通信を可能にするシステムの一つです。インターネット上での通信を暗号化するSSL/TLSの技術を、メールの送受信に活用しています。

STARTTLSを活用するためには送信者サーバーと受診者サーバーの両方で対応させる必要がありますが、対応させることで、不正アクセスによる情報漏洩を防ぐことが可能です。

より信憑性の高いメールのやりとりをするためにも、暗号化技術は必要とされます。

なお、送信側がSTARTTLS非対応の場合は、メール内容が暗号化されていないことを「警告」として知らせます。

内的リスクに対するセキュリティ対策

ここでは、内的リスクに対する対策についておもに以下の点を紹介します。

  • アクセス権限の適切な設定
  • 操作履歴の記録・監視
  • ダブルチェック体制の構築

自社で対策がとれている体制になっているか確認しましょう。

アクセス権限の適切な設定

データの持ち出しを防ぐためには、アクセス権限を設定することが大切です。利用できる人を限定することで、データを扱える人を制限します。

また、アクセスできる人を制限すれば、問題が生じた際に人物を特定しやすいです。行動履歴を追うことで、ハッキングの入り口となるバックドアを見つける手掛かりにもなるでしょう。

担当者のみにIDやパスワードを教えたり、特定のID以外はアクセスできないよう制限することで、セキュリティ対策を行ってください。

ただし、メール配信システムの多くはデータをインターネット上で管理するクラウド型であり、ログインIDとパスワードさえわかれば、社外からもアクセスできてしまいます。

アクセス権限を設けるだけではなく、「社外からはアクセスしない」ことも、徹底する必要があるでしょう。

操作履歴の記録・監視

セキュリティ対策を高めるためには、操作履歴を記録することが大切です。操作履歴を追うことで、「いつ」「だれが」「どのような操作をしたか」がわかり、再発を防ぐための対策がとれます。

また、記録を残すことは従業員の監視にもなります。防犯カメラと同じであり、記録が残ることを従業員へ周知することで、不正行為を働く抑止力となるのです。

ほかにも、普段とは異なる操作をしていれば、なりすましを疑うこともできます。不正アクセスを早期発見することで、被害を最小限に抑えられるでしょう。

操作記録を残しこまめに分析することで、再発の防止や不正行為の抑制を行ってください。

ダブルチェック体制の構築

誤送信を防ぐためには、ダブルチェックをすることが大切です。改めて送信先を確認してもらうことで、勘違いや見落としによるミスを防ぐことができます。

いくら気を付けていても、間違うことはよくあります。特に慣れている業務ほど意識は緩慢化しやすく、思い込みによって送信先を見間違えてしまうでしょう。

そのため、たとえ単純なメール送信業務であっても、担当者以外によるダブルチェックは必要です。特に、「To」と「Cc」の設定におけるミスが多く、配信数が多いほど、ダブルチェックによる確認が望まれます。

「送信前には上司に確認をしてもらう」といったように、ダブルチェックを作業手順に加え、ルーチンワークを徹底するようにしてください。

セキュリティ機能の高いメール配信システムを選ぶ際のポイント

メール配信システムを選ぶ際は、以下のポイントを意識してみてください。

  • 送信元アドレス認証機能の有無
  • メールの暗号化機能の有無
  • システム自体の信頼性の高さ
  • プライバシーマーク取得などの第三者認証の確認
  • 費用対効果について
  • サポート・機能の豊富さ

主な注目点は、「送信元アドレス認証機能」や「メールの暗号化機能」についてです。どちらも外的リスクに対するセキュリティ対策であり、大切なメールを悪意ある第三者から守ってくれます。

また、「システム自体の信頼性の高さ」も重要な判断ポイントです。実績があるほど、多くの人たちから愛されており、使い勝手が良いシステムと言えるでしょう。

実績と合わせて、「プライバシーマーク取得」などの認証も確認するといいです。

ほかにも、「費用対効果」や「サポート・機能の豊富さ」といったシステムについても確認し、自社に合うメール配信システムを選んでみてください。

まとめ:セキュリティと到達性能トップクラスのメール配信システムなら「Mail Publisher(メールパブリッシャー)」

(引用元:Mail Publisher(メールパブリッシャー)の公式サイト
メール配信システムにおけるリスクには、外的要因と内的要因の2つがあります。特に意識すべきは外的要因であり、不正アクセスを防ぐための対策が必要です。

「Mail Publisher」は、高精度のエラー解析モジュールを搭載したセキュリティが高いシステムです。多くの企業が利用する実績もあることから信頼性も高いといえます。

安心安全なメール配信を可能にするためにも、ぜひ「Mail Publisher」の導入を検討してみてください。

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メール配信システム導入からコンサルティング、コンテンツ制作支援など
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