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マーケティングオートメーション(MA)の企業事例を紹介!導入のポイントや注意点も解説

マーケティングオートメーション(MA)の企業事例を紹介!導入のポイントや注意点も解説

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MAツールはマーケティング業務を自動化できるため、大幅な業務効率化や受注率の向上に期待ができます。そこで今回は、導入を検討している方に向け、実際にMAを導入し、業務の効率化や受注率のアップに成功した具体例について詳しく紹介します。

MAのメリットなど基本的な情報も掲載していますので、ぜひ参考にしてください。

MAツールとは

マーケティングオートメーション(MA)は、新規顧客の開拓や商談の取り付けなど、マーケティング業務を自動化するツールのことです。

MAツールは将来的に見込み客や顧客になる可能性がある人に対し、メールの継続的な配信などのコミュニケーションを行うことが可能で、育成の結果顧客になれる可能性が出たタイミングで営業部門などに引き継がれます。

MAツールを利用すれば、顧客がほしい情報をほしいタイミングで伝えられるため、顧客の購買意欲を促進できることが大きな魅力です。

MAツールの市場は年々成長しており、2020年の市場規模は事業者売上高ベースで447億3,500万円と推測されています。

また2025年には737億円に達するとも言われており、導入を検討している企業も年々増加しています。これにより、MAツールと他のビジネスツールの連携ができるようになるなど、利用しやすい環境が整いつつあるのです。

MA(マーケティング・オートメーション)ツールとは?MAの効果と導入の流れ

MAを行う目的

MAは、顧客との接点を持つことが大きな目的となっており、昨今多くの企業が注目しています。その背景としては、消費者がものを買うまでの流れが大きく変化したことにあります。

これまでは、購入したい商品やサービスがある場合、付き合いのある営業担当者に電話して商品の検討をしていました。しかし、現在では購入したい商品があるとすぐにインターネットで検索をかけ、情報収集してから商品の検討を行うように変化しています。

そのため企業としては、消費者が情報収集を始める段階でいち早く接触し、継続的にコミュニケーションを行いながら商品・サービスの情報をいかに正確に伝えるかが重要であるため、MAツールはその接点づくりに適しているといえるのです。

MAツールの主な機能

MAツールでできることは、主に以下のことが挙げられます。

  • 見込み客情報の一元管理
  • 見込み客とのコミュニケーション
  • 商品・サービスの購入を検討している顧客の抽出

情報管理に利用できる機能としては、フォーム作成による情報の自動収集や、属性ごとの分類、一括のインポート機能などが挙げられます。

コミュニケーションで役立つ機能としては、見込み客の行動把握機能(商品ページへのアクセス数やメール開封の有無)、セグメントメール配信機能などです。

また、これらの行動を合計点として集計するスコアリング管理機能などもあり、商品・サービスに強い関心を持つ顧客が抽出可能です。

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MAツール導入のメリットと注意点

MAツールのメリットとしては、業務効率の向上、受注率のアップなどが挙げられます。MAを導入すると多くの業務が自動化でき、例えばメール配信などを自動にすることでコミュニケーションに費やす時間も削減できるため、営業活動やマーケティング業務の大幅な効率化が期待できます。

またMAでは見込み客に対して継続的に情報提供を行っていく中で、どの程度関心の度合いが高まっているかをデータとして把握できるため、適切なタイミングで商談を持ちかけられます。営業としても購入の可能性が高い順にアプローチできるため、効率的に売上がアップできるでしょう。

一方で、実際にMAツールを導入する際は、選び方に注意が必要です。MAツールには多機能なツールがありますが、うまく使いこなせなければ意味がありません。目的やターゲット層などを明確にし、どのような機能が必要かを考えた上でツールを選択しましょう。

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MAツール導入の成功事例

1.情報サービス業界

A社は業界分析などに活用できるプラットフォームを提供していましたが、新サービスになかなか集客ができず、集客を行うまでの工数も多いことが課題でした。

この解決策として、自社にとっての価値が高い顧客の選別と、その顧客に合わせた最適なアプローチを行うためにMAツールを導入。導入からわずか1年で前年の商談数をキープしつつ、受注率を前年比の約5倍にアップさせることに成功しました。

また収集した顧客情報を基にイベントやセミナーの内容を工夫し、パーソナライズされたコンテンツメールを配信することで効率的に集客し、セミナーでの受注も約5倍になりました。

2.人材開発業界

研修など人材育成や調査サービスを提供しているB社では、これまで新規顧客の開拓を経営層のトップによる紹介に頼ってきた部分があり、売上アップに大きな課題がありました。

人材育成サービスは、初回訪問から受注に直結するケースが少なく、ある程度の期間を空けたあとに相談を受けることが多いのが特徴。そのため商談に対してどのようなニーズがあるのか確認するのも難しい状況でした。

そこでMAツールを導入したところ、見込み客がサービスの導入を検討しているタイミングを把握することに成功。これによりホットリード、つまり見込み客の関心が高い状態での商談数を急増させ、売上を導入前の3倍にまで増加させました。

3.マスメディア業界

新聞社であるC社では、デジタル事業として事業環境や企業、業界などのビジネスデータをチェックできる情報サービスを複数提供しています。

しかし、同事業部では情報サービスごとに営業・マーケティングの組織があったため、見込み客育成の効率化や顧客単価の向上に課題がありました。

そこで複数のサービス間の連携を強化するためにMAツールを導入し、同時に組織体制の変更も実施しました。導入後はその会社で既に活用されていた営業支援ツールとも連携させ、インバウンド・アウトバウンド、見込み客育成、既存客とのコミュニケーションに活用。

結果としてPDCAサイクルの回転率が上昇し、案件化の数を2倍に増加させることに成功しました。

4.製造業界

飲料メーカーのD社では、実際の店舗での販売のほかに独自の通信販売サイトを運営し、製造した飲料を販売しています。しかし、サービスの開発やそのサービスの展開速度を重視して事業を進めていたところ、マーケティングがおろそかになってしまいました。

特に課題として挙げられたのがメール配信のオペレーションであり、オペレーションが複雑すぎたせいでPDCAサイクルが回せず、状況を改善できていませんでした。そこでMAツールを導入し、顧客管理の一元化を実施。

誰に・いつ・どのようなメールを送るべきかが明確になったことで、以前よりも効率的に営業・マーケティング活動が行えるようになりました。

5.イベント業界

E社は社員総会や株主総会、表彰式など、企業で行われるイベントの企画から運営、プロデュースまで幅広く手掛けています。

イベントの制作業界全体の課題として、新規顧客の開拓や獲得が難しい、というものがあり、営業のスタイルとしても基本が「待ち」になってしまうことが問題でした。

またこの問題に対し、テレアポ営業代行業者への委託や、成功報酬型の営業会社との契約を試みたものの効果は出ませんでした。そこでMAツールを導入し、問い合わせや展示会から集めた見込み客がいつWebサイトをチェックし、どのような情報を収集しているかを確認。

この情報を基に、顧客側のイベント担当者が欲している情報を推測してホワイトペーパーを作成し、サイトに掲載しました。またメルマガ配信などにより見込み客の育成を行ったところ、Webサイトからの受注数が約3倍、問い合わせ数が約4.3倍にアップしました。

6.Web制作業界

F社ではWebサイト制作や自社ブログ運営、コンテンツ制作などを行っています。課題としては電話営業をするためのリストが少なく、相手の検討レベルも不明、またマーケティング担当者がこれらの業務にリソースを多く割けないことが挙げられました。

そこでMAツールを導入、実績ページや問い合わせページなど、受注に繋がる重要なページを閲覧した対象者のみの情報を抽出してリスト化し、これを基に営業を行うようにしました。

またこれと併せてセミナーの案内メール送信などを行った結果、導入からわずか1週間でアポイントの獲得率が5.6%アップ。さらに、普段アプローチをしないような地方からの受注にも成功しました。

7.不動産業界

不動産の売買仲介や賃貸管理などを主に行っているG社は、事業拡大に伴い、顧客獲得単価を下げながら問い合わせ2.5倍に引き上げること、また不動産売買プラットフォームの集客力を強化することを目的に、マーケティング基盤を整えるためにMAツールの導入を決めました。

導入後は申し込みや問い合わせフォームの作成、マーケティング部門と営業部門の進捗状況の共有による連携強化、消費者動向を踏まえた上でのコンテンツ制作、メール配信の実施を行いました。

その結果、導入から6ヵ月で問い合わせ数2.5倍の目標を達成。さらに新サービスの開発において通常3ヵ月かかるところを1ヵ月で完成し、また開発期間を3分の1に短縮するなど、目標以上の大きな成果を挙げることができたのです。

8.人材サービス業界

H社では、外国籍の人材を採用したい企業がビザの取得やその後の管理を行えるクラウドサービスを提供しています。

外国籍の従業員を雇用している企業の人事というニッチなターゲット層にアプローチをするため、インターネット検索が行われた段階から接点を確保することが重要と考えた会社は、サービスサイトを立ち上げました。

また同時に商材の特性上、大口顧客を獲得することが難しいと考え、オンラインでコストを抑えた営業活動を実施するためにMAツールを導入することに決めたのです。

くわえて検索のディレクトリマップを意識した体制づくりを行ったことも功を奏し、1年半でサイトのPV数を154倍に成長させました。

9.フードテック業界

I社は近年、問題視されているフードロスの削減を目的として設立。特殊冷凍技術とITを組み合わせることで飲食店のロスの削減、今までは難しかった食品を市場に届けるサービスなどを展開しています。

ベンチャー企業ゆえに事業が順調に成長していく中で人手不足となり、少ないリソースの中でより効率的に業務をこなしていくためにMAツールを導入しました。

また一度は予算の都合上安価なMAツールを導入したものの、機能が不十分であったことから、より高機能なMAツールを導入することにしたのです。

導入後はシナリオを作ってメール配信することで顧客のフォローを自動化し、アプローチのタイミングを営業部門と共有できるようになりました。

その結果、Webサイトからの問い合わせ数が30%アップし、ショールームへの来店率と商談化率が50%上昇、ほぼ毎日予約で埋まるようになりました。

10.コンサルティング業界

J社では上場企業に対して経理業務や内部統制に関するコンサルティングなどを提供しており、新規顧客の開拓は上場企業リストへのテレアポやセミナー開催がメインとなっています。

しかし、新規開拓に割けるリソースは限られていて、効率よく効果的に開拓を行うことが課題となっていました。

一方で、サイトに来訪している企業はリストに載る上場企業よりも関心が高いことがわかり、業務効率の向上にも期待できたことからMAツールを導入。

導入後は1週間分のアクセスをまとめてリスト化し、その情報を基にテレアポを実施したところ、アポイントの獲得率が導入前の5倍となり、かつリストアップ業務の効率を上げることにも成功しました。

まとめ

今回は、MAツールのメリットや導入する際の注意点を紹介するとともに、実際にMAツールを導入して受注率アップや業務効率化に成功した企業の具体例について詳しく紹介しました。

MAツールは導入にコストがかかるものの、マーケティング・営業活動の効率を大幅に上げることが可能であり、見込み客の育成や売上アップにも期待できます。ぜひ今回の記事を参考に、MAツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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