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複数人宛てのメールの正しい宛名の書き方とマナーを例文付きで解説

複数人宛てのメールの正しい宛名の書き方とマナーを例文付きで解説

複数人宛てのメールの正しい宛名の書き方とマナーを例文付きで解説

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複数人宛てのメールを作成する際には、相手との関係性や規模に応じた宛名の書き方を適用しなければなりません。社内メール・社外メールを問わず重要なマナーでもあるため、良好な関係を構築するためにもポイントを押さえておきましょう。

この記事では、複数人に宛てたメールの宛名の書き方や、ビジネスシーンにおけるメールマナーを解説していきます。シーン別に詳しくピックアップしているため、状況に合わせて書き分けられるよう参考にしてみてください。

複数人宛てメールの基本的なマナーと注意点

ここからは、複数人宛てメールの基本的なマナーについて、以下の3つを紹介します。

  • 宛名の順序は役職が高い順に連名で
  • 敬称の使い方に気を付ける
  • 「各位」の使い方と注意点

宛名の順序は役職が高い順に連名で

メールの宛名が2人以上いる場合、社内・社外にかかわらず役職が高い順に記載するのがマナーです。社外の場合は企業名をはじめに記載し、部署名・役職名・氏名と続けましょう。

複数の企業に一斉メールを送るのであれば、企業ごとに分けて記載します。このとき優先するのは、自社と関係性が高い企業です。例えばクライアントや取引先、協力会社に向けてメールを送る際には、協力会社を後ろに置きます。

なお、数人の場合は個人名も1名ずつ改行して記載しますが、数が多い場合は「〇〇様、〇〇様」と読点で区切って並べましょう。2〜4人程度で改行、5人以上で並列が目安です。

敬称の使い方に気を付ける

メールに個人名を記載する場合は、敬称に気を付けなければなりません。社外メールは「名前+様」が原則です。社内メールでは「様」以外に「さん」をつけるケースもあるため、相手との関係性に注意しながら適切な敬称を選びましょう。

また、部長や課長といった役職名には敬称の意味も含まれています。したがって「〇〇部長様」「〇〇課長様」と記載するのは誤りです。二重敬語にも注意し、役職名と敬称の正しい位置を把握しておきましょう。

OK例 NG例
・〇〇部長
・部長 〇〇様
・営業部 〇〇部長
・〇〇課 〇〇さん
・〇〇部長様
・営業部 〇〇課長様

「各位」の使い方と注意点

メールの宛名が多い場合は、受信者全員を示す「各位」を使用することもあります。部署全体に送りたい場合は「〇〇部各位」、他に「担当者各位」「関係者各位」と記載し、全員に宛てていることを明確にしましょう。

「各位」そのものに敬称の意味があるため「様」をはじめとする敬称は不要です。「関係者様各位」は誤りとなるためご注意ください。

なお「お客様各位」も厳密には二重敬語にあたりますが、「お客各位」に違和感が強いため「お客様各位」が現在の通例となっています。同様の理由で「ご来賓各位」もマナーとして誤りではないため、この2つのみは例外であると覚えておくとよいでしょう。

「各位」の使い方について、さらに詳細を知りたい場合は、「【例文あり】「各位」とは?意味やビジネスメールで失礼のない使い方」の記事も参考にしてみてください。

【社内】複数人宛てメールの宛名の書き方

ここからは、社内の複数人宛てメールの宛名の書き方について、以下の3つを紹介します。

  • 役職順に宛名を並べる
  • 同じ役職の場合の宛名の順番
  • 大人数宛てのメールの宛名の書き方

役職順に宛名を並べる

複数人にメールを送る場合は、役職が高い人から宛名を並べていきます。一部の企業では「主幹」「主事」などを使ったり、「CEO」「Manager」といった英語名を扱ったりするケースもありますが、一般的な役職順として以下を押さえておきましょう。

  • 代表取締役社長
  • 副社長、専務取締役
  • 常務取締役
  • 本部長(事業部長)
  • 部長
  • 次長
  • 課長
  • 係長
  • 主任
  • 一般社員

なお「一般社員」と氏名は併せて使わないため、「〇〇様」「〇〇さん」と氏名のみで記載します。

同じ役職の場合の宛名の順番

同じ役職の人が複数いる場合は、送信者と深い関係性にある人や、メール内容に深く関わっている人を優先します。ビジネスマナーとして厳密に決められた順番ではないため、一般的な書き方として念頭に置くとよいでしょう。

例えば「明日の会議資料を確認してほしい」というメールであれば、当該の会議に参加する人から記載するのが適切です。通常の連名は五十音順が基本ですが、ビジネスメールでは関係性が重要となります。

大人数宛てのメールの宛名の書き方

10人を超える大人数宛てのメールを作成する際は、個人名ではなく「各位」を使用します。部署単位で表記できない場合は「関係者各位」「〇〇プロジェクト関係者各位」といったかたちで対象がわかるよう記載しましょう。

【社外】複数人宛てメールの宛名の書き方

ここからは、社外の複数人宛てメールの宛名の書き方について、以下の3つを紹介します。

  • 複数の企業宛てのメールの宛名の書き方
  • 社外の大人数宛てメールで「各位」を使う際の注意点
  • 複数人宛てメールの際に社内関係者をCCに入れる場合の宛名

複数の企業宛てのメールの宛名の書き方

複数の企業に向けてメールを送る際には、企業ごとに分けて宛名を記載します。取引先やメール内容に関わる企業、ステークホルダーなど関係性の深い企業から書いていきましょう。

少人数であれば1名ずつ改行しても問題ありませんが、本文が読みづらくなる場合は並べて記載します。

少人数の場合 宛名が多い場合
〇〇株式会社
部長 〇〇様
主任 〇〇様

△△株式会社
部長 △△様
〇〇株式会社
〇〇部長、〇〇主任、〇〇様、〇〇様

△△株式会社
△△部長、△△課長、△△様

また、企業数が3つを超える場合は1社ずつ個別に送る方法も検討しましょう。マナー違反ではないものの、宛先が多すぎるメールは視認性も悪くなるためです。「同じ内容を他企業にも同時に共有している」という旨が伝われば、進行状況の齟齬が生じるリスクも低減できます。

社外の大人数宛てメールで「各位」を使う際の注意点

社外メールで「各位」を使う必要がある場合、企業名だけでなく部署名など対象となるグループを明記しましょう。「〇〇株式会社 営業部各位」「△△株式会社 関係者各位」といった宛名を企業別に記載します。

なお「各位」は特定のグループに対して使用する言葉であり、組織を対象にするのは謝りです。したがって「〇〇株式会社各位」はメールマナーとして適していません。企業全体に向けたメールであれば「〇〇株式会社 御中」と記載しましょう。

複数人宛てメールの際に社内関係者をCCに入れる場合の宛名

社外メールの宛先に自社の関係者を含める場合は、CCを使用するのが一般的です。CCに入れていることがわかるよう、以下の例を参考に宛名欄にも書きましょう。

〇〇株式会社
〇〇部長
〇〇課長
(CC:弊社△△、△△)

社内の関係者には敬称を付けず、目上の人であっても氏名のみで記載します。敬称の要否が社内メールと異なる点に注意が必要です。


CC・BCCを使った複数人宛てメールの宛名の書き方

ここからは、CC・BCCを使った複数人宛てメールの宛名の書き方について、以下の3つを紹介します。

  • CCに入れた人の宛名の書き方
  • BCCに入れた人の宛名は記載しない
  • CC・BCCの使い分けと注意点

CCに入れた人の宛名の書き方

CCに入れたメールアドレスがある場合は、宛名にもCCであることがわかるよう記載します。社内メールであれば「CC:△△部長、△△さん」、社外メールは「CC:〇〇部長、〇〇様」といったかたちで問題ありません。

社外メールで他社と自社のCCが複数あるときは、企業名を明記したうえで「CC:〇〇部長、弊社△△」と並べましょう。CCであっても、原則役職順に書くのがマナーです。

BCCに入れた人の宛名は記載しない

BCCは、CCのメールアドレスを送信者以外に隠して送る方法です。メールを受信した人はBCCのアドレスを把握していないため、宛名にも記載しません。

誤って記載した場合、本来伝えるべきでない人に個人情報を教えることになります。特に社外メールでは信用を失う結果にもつながりかねないため、CCとBCCを両方使う際はじゅうぶん注意しましょう。

CC・BCCの使い分けと注意点

ここであらためてCC・BCCについて解説します。以下を参考に、適切な使い方を理解しておきましょう。

  CC(Carbon Copy) BCC(Blind Carbon Copy)
相手や目的 返信不要だがメールを確認してほしい相手 メールアドレスを伏せて送りたい
アドレス確認 誰でも可能 BCCに設定した送信者のみ
返信 返信可能だが基本不要 不要

例えば「取引先との面談について、関係者全員に共有したい」という場合は、関係者をCCに入れます。一方で、「取引先とのメールのやり取りを社内で共有しておきたい」という場合は、やり取りに直接関係のない人はBCCに入れたほうがよいでしょう。

CC・BCCの使い方について、さらに詳細を知りたい場合は、「メールのCC・BCCの意味と使い方とは?違いを徹底解説!」の記事も参考にしてみてください。

複数人宛てメールの宛名の特殊なケース

ここからは、複数人宛てメールの宛名の特殊なケースについて、以下の3つを紹介します。

  • 同姓の人が複数いる場合の宛名の書き方
  • 肩書きが不明な場合の宛名の書き方
  • 複数人宛てメールで特定の人を名指しで言及する方法

同姓の人が複数いる場合の宛名の書き方

宛名に同じ名字が複数ある場合は、フルネームを書いて認識できるようにします。このとき、バランスが悪くならないよう全員の宛名をフルネームにしましょう。

下の名前がわからずフルネームを書くのが難しい場合は、「〇〇チーム ご担当者様」とまとめるのも有効です。なるべく失礼にあたらない書き方を心がけ、なおかつ氏名の重複がない宛名を検討しましょう。

肩書きが不明な場合の宛名の書き方

相手の肩書きがわからない場合は、自社やメール内容との関係性、または五十音順で並べます。ただし、相手に失礼な印象を与えないためには可能な限り情報を収集したほうが安心です。

また、古い名刺や古いメールなど、過去のやり取りを確認する際も注意しなければなりません。最新の情報を扱うよう徹底し、難しければ全員の氏名を五十音順に並べるなど臨機応変に作成していきましょう。

複数人宛てメールで特定の人を名指しで言及する方法

複数人に宛てたメールで特定の人に伝えたいことがある場合は、記号「>」を使って言及します。本来は文章を強調したり引用文を明らかにしたりするために使う記号ですが、ビジネスメールにおいては名指しにも使用可能です。宛名を含め、「>」を用いたメール全文は以下のように作成できます。

件名:〇月〇日の会議の資料ご提出のお願い

〇〇株式会社
部長 〇〇様

△△株式会社
△△社長、▲▲様
(CC:弊社XX、XX)

いつもお世話になっております。
株式会社XX 営業部のXXです。

〇月〇日に実施を決定しております進捗会議について、資料のご提出をお願いしたくご連絡いたします。

大変お手数ではございますが、〇月〇日までにXX宛てに資料をご送付いただけませんでしょうか。

>▲▲様
先日お話させていただいたXXXXにつきまして、進捗会議にて詳細のご報告をお願いいたします。

お忙しいところ恐縮ではございますが、ご対応のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

(署名)


メールのボリュームが多くなる場合は、個別でメールをしたり別途メールを共有したり適切に対応していきましょう。

まとめ:複数人宛てメールの宛名の書き方のポイント

複数人に向けてメールを送信する際には、社内外を問わずマナーをもって作成する必要があります。特に宛名は順番を見極めたり敬称に注意したりといった点も重要なため、基本的なビジネスマナーの理解を深めることが大切です。

今回ご紹介した宛名の書き方や社内メール・社外メールの違い、CC・BCCなどのポイントを押さえて、適切なビジネスメールを作成していきましょう。

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