BLOG

休眠顧客とは?掘り起こす方法と注意点|カスタマーサクセスの観点から解説

休眠顧客とは?掘り起こす方法と注意点|カスタマーサクセスの観点から解説

休眠顧客とは?掘り起こす方法と注意点|カスタマーサクセスの観点から解説

記事トップ

休眠顧客とは、以前は自社の製品・サービスを購入したり利用したりしていたけれど足が遠のいている人たちのことです。

この休眠顧客に購買意欲を芽生えさせ、継続顧客に引き上げるにはどうすれば良いのでしょう。

この記事では、休眠顧客を掘り起こす方法・注意点をカスタマーサクセスの観点から解説します。

休眠顧客とは?なぜアプローチが重要なのか

休眠顧客とは、自社の製品・サービスの購入・利用経験があり、何らかの理由でそれが止まってしまっている人たちのことです。

例えば新モデルが発売されるたびに購入していたけれど、ある日を境に購入がストップしてしまった人は休眠顧客と呼ばれます。

また定期的に商談に応じてくれていたけれど、突然時間が取れないなどの理由で会ってくれなくなった顧客も休眠顧客といえるでしょう。

購入・利用がストップするからには何らかの理由や原因があり、これらを解決することでさまざまなメリットが生まれます。

その原因・メリットについて以下で解説するので、参考にしてください。

休眠顧客が生まれる原因と課題

休眠顧客が生まれる原因として、主に以下のような点があげられます。

  • 商品・サービスに対する不満
  • 顧客側の状況変化
  • 購入・利用忘れ
  • コミュニケーション不足

商品・サービスに対する不満がある場合、顧客は「もう連絡を取りたくない」と思う可能性が高いといえます。商品・サービスに満足していなかったり、価格と釣り合わないと感じていたりする可能性があり、競合他社への移行の引き金にもなる原因のひとつです。

また顧客側の状況変化や購入・利用忘れも休眠顧客の原因としてあげられますが、その引き金になっているのはコミュニケーション不足の可能性が高いでしょう。充分なコミュニケーションが取れていないため顧客の状況が把握できず、顧客側も会社の存在を忘れてしまうのです。

休眠顧客を掘り起こすメリット

休眠顧客を掘り起こすメリットとして、以下のようなものがあげられます。

  • 効率的な売上アップ
  • 顧客基盤の強化

休眠顧客は新規開拓とは異なり、ニーズや効果的なアプローチ方法が把握できている点から、効率的な売上アップにつながるでしょう。

また休眠顧客になった原因を知ることで顧客全体の理解が深まり、基盤が強化されます。ここで得られたデータ・情報を整理すれば自社が抱える課題・問題点が明らかになり、新規開拓を行う際の武器として活用も可能です。

休眠顧客の掘り起こし方法 4選

ここからは、休眠顧客の掘り起こし方法について紹介していきます。

  1. メールマーケティングを活用した掘り起こしと例文
  2. DM(ダイレクトメール)とテレアポを組み合わせた掘り起こし
  3. MAツールを用いたデータドリブンな掘り起こし
  4. セミナーや勉強会を通じた休眠顧客との再接点づくり

1. メールマーケティングを活用した掘り起こしと例文

メールマーケティングとは、顧客に直接メールを送付してコンタクトを取る方法です。後述するDM(ダイレクトメール)とは異なり、顧客にあった内容のメールを個別に作成して送信します。

この度は〇〇をご購入いただき、ありがとうございました。
ご購入いただいてから〇か月が経過いたしましたが、その後のご利用状況はいかがでしょうか?

今回はご購入いただきました製品の活用方法をご案内させて頂きます。

(具体的な活用方法を手順などを盛り込みながらわかりやすく解説)

ご購入いただいた製品についての疑問点・改善点などがございましたら、お気軽にご連絡ください。

なお、新たに〇〇の製品(互換性のあるもの)も販売がスタートしております。
▲▲などの点が改善され、より使いやすくバージョンアップされておりますので、こちらもあわせてご検討いただけますと幸いです。

上記はメール内容の一例ですが、現在使用中の製品・サービスの活用方法を盛り込むとともに、新たな製品・サービスの案内も行うと購買意欲がそそられる可能性が高いでしょう。

2. DM(ダイレクトメール)とテレアポを組み合わせた掘り起こし

DM(ダイレクトメール)とテレアポを組み合わせた方法も効果的です。

先にDM(ダイレクトメール)を送信し、ある程度の時間が経ってからテレアポをして直接顧客にコンタクトを取ります。

DM(ダイレクトメール)を送信したままにしておくと、顧客は内容を確認してくれない可能性があり、休眠顧客の掘り起こしにつながりません。後日テレアポをすることでDM(ダイレクトメール)を見るきっかけづくりになり、休眠顧客との接点も生まれます。

3. MAツールを用いたデータドリブンな掘り起こし

MAツールとは、マーケティングに必要な業務を自動化するシステムのことです。

  • 非アクティブ顧客のリスト化
  • 顧客データの分析
  • 顧客ごとのアプローチ方法の提案

MAツールを使用してこれらの作業を自動化することで、休眠顧客のみにターゲットを絞った効果的なアプローチができます。

近年ではAIが搭載されたMAツールも開発されており、休眠顧客の定義付けなどをすることで効果的なアプローチ方法を顧客ごとに提案することも可能です。

膨大なデータの収集と分析を自動化することで、効率的な休眠顧客の掘り起こしができるでしょう。

4. セミナーや勉強会を通じた休眠顧客との再接点づくり

セミナー・勉強会を開催すると、休眠顧客と直接的な再接点作りができます。

顧客の中には電話・メールなどでは心が動かない人も存在し、このような人たちは対面式でのコミュニケーションが効果的です。

しかし、個別にコミュニケーションの機会を設けて再接点づくりをすることは容易ではなく、効率も悪いといえます。

同じ製品・サービスを利用しているなどの共通点を設定し、セミナー・勉強会を開催すれば再接点づくりだけではなく、製品・サービス向上のアイデアなども得られるでしょう。

休眠顧客を復活させるためのポイントと注意点

ここからは、休眠顧客を復活させるためのポイントと注意点について紹介していきます。

  • 休眠顧客のセグメンテーションと優先順位付け
  • 休眠顧客の心理や状況を理解し寄り添う
  • 一度の接触では復活しない|中長期的なアプローチが必要

休眠顧客のセグメンテーションと優先順位付け

休眠顧客を復活させるためには、セグメンテーションと優先順位付けが重要です。

セグメンテーションとは、自社のサービス・製品がどのような人たちにとって価値があるのかを知るための方法であり、効果的にアプローチするうえでの重要なデータといえます。

さらに顧客管理システムなどを活用して、セグメントで得たデータと経営戦略などと照らし合わせながら、休眠顧客の優先順位付けを行いましょう。

すべての休眠顧客にコンタクトを取るのではなく、営業・購入履歴などを参照にしながらターゲットを絞り込むことで、より効果的な掘り起こしが実現できます。

休眠顧客の心理や状況を理解し寄り添う

休眠顧客の心理・状況を理解して寄り添うことも大切です。

休眠顧客になった背景には、必ず何らかの原因があります。それは顧客の経営状態が苦しいのかもしれませんし、自社の製品・サービスの内容に不満を感じてるのかもしれません。

このような心理や状況を知るためにも、コミュニケーションを重視してください。話を聞くことで顧客の現状がわかり、対応策もみえてきて休眠顧客を復活させることも容易になるでしょう。

一度の接触では復活しない|中長期的なアプローチが必要

休眠顧客へのアプローチは、短期間では復活しません。一度離れてしまった気持ち・意識は戻りにくく、「売上を伸ばしたいからコンタクトを再開させた」と思う顧客も存在するからです。

休眠顧客になった原因として、長期間のコミュニケーション不足があげられます。音信不通の状態が長く続いた後で突然コンタクトを取っても、一時的なものと受け取られる可能性は高いでしょう。

離れてしまった休眠顧客を戻すには、中長期的なアプローチが欠かせません。根気強くコンタクトを取り、顧客の現状にあった提案を心がけましょう。

よくある質問

ここからは、よくある質問について紹介していきます。

  • 休眠顧客を特定する基準は?
  • 休眠顧客へのアプローチはどのタイミングで行うべき?
  • 休眠顧客の掘り起こしに最も効果的な方法は?

休眠顧客を特定する基準は?

休眠顧客を特定する基準として、以下のような要素があげられます。

  • 最終購入日
  • 最終コンタクト日
  • コミュニケーション記録
  • 顧客からの反応履歴

顧客と自社との接触が、どの時期からなくなっているのかを調べましょう。

例えば最終購入日から1年以上経っている、または最終ログインから半年以上が経過しているなどが確認できる場合は、休眠顧客といえます。

明確な期間は会社・企業によって異なりますが、一定期間コンタクト・アクセスがない点に注目して特定すると良いでしょう。

休眠顧客へのアプローチはどのタイミングで行うべき?

休眠顧客へのアプローチは、休眠状態であることが判明した時点ですぐに行うことをおすすめします。非接触の期間が長くなればなるほど、復活させるまでに多くの時間と労力を要するからです。

例えば、非コンタクトの期間が半年と2年とでは、顧客の状況・心理状態には大きな差があります。2年間非コンタクト状態だった顧客のほうが「長期間放置しておいて今更」と思う可能性は高いでしょう。

タイミングが早ければ早いほど、不信感・不満などを短期間で払拭できるので、早めにアプローチすることをおすすめします。

休眠顧客の掘り起こしに最も効果的な方法は?

休眠顧客の掘り起こしに最も効果的な方法は、ツールを使用することです。

MAツールとあわせて顧客管理ツールも活用すると、短時間で休眠顧客の掘り起こしが可能になり、さらに効果的なアプローチ方法も明確化されます。

顧客とのコンタクトにはコミュニケーションが必要不可欠ですが、その前段階の作業としてツールを使用すれば、新規開拓の際に役立つデータも同時に得られるでしょう。

MAツールや顧客管理ツールのなかにはAI機能が搭載されたものもあり、目新しい方法が提案されるなどのメリットも得られるのでおすすめです。

まとめ:休眠顧客を掘り起こすことで、カスタマーサクセスを実現しよう

休眠顧客の重要性と、掘り起こし方について解説しました。

新規開拓するには、新たな顧客のデータの収集やアプローチ方法などの戦略も必要です。

一方の休眠顧客は必要な情報がある程度そろっているため、戦略を立てる際に改めて情報収集する必要はありません。売上を伸ばすという点でも有益な顧客層といえるでしょう。

本記事で紹介した掘り起こし方や注意点を参考に、効率的かつ効果的なカスタマーサクセスを実現させてください。

TAG

メール配信システム導入からコンサルティング、コンテンツ制作支援など
メールマーケティング支援サービスも行います。
お問い合わせ・資料請求はこちらまで