メール配信の到達率を上げる方法とは?IPレピュテーションスコアの確認
メールの到達率とは何か?
メールの到達率とは「送信したすべてのメールのうち、どれだけの数が送信先の受信トレイに到達したか」を示す割合のことです。
実は、「メールの到達率」には、あいまいな部分があり、
- メールが送信先のメールサーバーに入った時点で「到達」とするか
- 送信先の受信トレイに入った時点で「到達」とするか
で、メール到達率の数字は変わってくるのです。
一般的に「メールの到達率」は、受信トレイに到達した時点を指すことが多くなっています。
しかし、実際には受信トレイに到達した数を正確に計測することが困難なため、計算にはメールサーバーに到達した数を使うことが多くなっています。
メール到達率の重要性:届かないことでの悪影響は?
メールの到達率は、メールをビジネス目的で使うときには重要な指標です。
メールが受信トレイに届かないことによって生じる悪影響として、以下の3つが考えられます。
- ビジネスの機会を失う
たとえば、大事な取引先に自社イベントの案内メールが届かなかったとしたら、大きな機会損失となるでしょう。
- 顧客との関係性が悪化する
例としてECサイトの場合
商品を購入してくださったお客様に、商品購入のメールや発送に関するメールなどが届かなかったら、お客様は不安や嫌悪感を抱く可能性が高くなります。
- 企業のブランドイメージが低下する
仮に、迷惑メールフォルダ入りしてしまった場合、企業イメージが悪くなる可能性があります。「あの企業からのメールは、よく迷惑フォルダに入っている」とSNSで拡散されてしまう恐れもあります。
メール到達率の平均的な目安
メール配信システムによるメールの一斉配信では、一般的にメール到達率は90~95%といわれています。
メール配信事業者は、メール到達率95%以上を「高い」、90%以下を「低い」と判断するケースが多いようです。
メール到達率には、メール送信時のエラー率(バウンス率)が大きく関係しています。
エラー率が高すぎると、宛先に一定期間ブロックされてメールを受け取ってもらえなくなるだけでなく、送信元のIPアドレスやドメインがブラックリストに登録されてしまう危険があるのです。
ブラックリストに登録されてしまうと、今まで正常に送信できていたメールまでが受信サーバーに弾かれてしまうようになり、ますますエラー率が高まってしまいます。
エラー率をできるだけ下げて、メール到達率は95%以上を目指すのが賢明といえるでしょう。
メール到達率はどのように計算するのか?
メール到達率は、以下の計算式であらわせます。
メール到達数 ÷ メール送信数 × 100
この計算式に出てきた「到達数」は、一般的には「メールが届いた数」と認識されています。
しかし、実はメールを送信した側から、送信先の受信トレイに到達したメールの数を正確に計測するのは困難なのです。
したがって、現実には「送信先のメールサーバーに受け入れられた数」を「到達数」として採用します。
ここで、メールマガジンに登録している読者1,000人に対して、メルマガを一斉に配信した場合を考えてみましょう。
送信先のメールサーバーに受け入れられたメールが950件と計測できた場合、今回送信したメルマガの到達率は95%、と計算できます。
メールの到達率が低下するおもな原因
ここでは、到達率が低下するおもな原因について、以下の点を解説していきます。
- 宛先(送信先のアドレス)が無効
- スパムフィルターにより迷惑メールとしてブロック
- IPレピュテーションの低下
- ブラックリストへの登録
- 送信ドメインの評価の低さ
宛先(送信先のアドレス)が無効
メールの到達率が低下する原因で最も多いのが、宛先(送信先のメールアドレス)が無効のケースです。
郵便配達にたとえると「そのような住所、番地が存在しない」場合です。
存在しない住所に郵便物を届けるよう繰り返し指示されたら、郵便局や配達人は迷惑に感じるでしょう。
送信先のメールアドレスが無効であるにもかかわらず、何度もそこにメールを送ろうとすると、ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)から、スパム行為と判断される危険があります。
無効なメールアドレスは、出どころが不明なメールアドレスのリストや、過去に取得したメールアドレスのリストに多く含まれる傾向があります。
社外から入手したリストの使用は、法律面でも問題が生じる可能性がありますので、十分な注意が必要です。
スパムフィルターにより迷惑メールとしてブロック
メールの到達率を上げるために知っておく必要があるのは、スパムフィルターの存在です。
スパムフィルターとは、メール送信先(受信側)のメールサーバーに到着したメールを種々の方法で解析して、スパム(迷惑)メールかそうでないかを判定する仕組みのことです。
スパムフィルターにはいくつかの種類があり、代表的なものとして
- キーワードフィルター
- ベイジアンフィルター
- レピュテーションフィルター
の3つが挙げられます。
複数のスパムフィルターによって、メールサーバーに到着したメールが解析されます。
その結果、スパムと判定されたメールは、この段階で「迷惑メール」としてメールサーバーにブロックされてしまいます。
IPレピュテーションの低下
IPレピュテーションについては、後ほどくわしく説明します。
ここでは、「IPレピュテーションが低下すると、メールの到達率も下がる」ことを覚えておいてください。
IPレピュテーションが低いと、メール送信元のIPアドレスがさまざまなペナルティを受けます。
具体的なペナルティは下記の通りです。
- メールの送信量に制限を受ける
- メールの受信者側に「このメールの安全性」の警告が表示される
- 送信したメールが、迷惑メールに分類されやすくなる
- 受信サーバー側でメールの受信が拒否される
- ブラックリストの対象になる
IPレピュテーションが低いほど、厳しいペナルティを受けることになります。
ブラックリストへの登録
メール到達率が異常に低い場合は、メール送信元のドメイン、あるいはIPアドレスがブラックリストに登録されている可能性があります。
メールにおけるブラックリストとは、「迷惑メールの配信元」と判断されたIPアドレスやドメインのリストをさします。
受信サーバ側は、ブラックリストを参照し受け取ったメールの処理方法を判断しております。
ブラックリストに登録される主な原因は下記の通りです。
- ISPから、スパムメールの発信者と判定された
- 無効なメールアドレスに、何度もメールを送信した
- 送信したメールが、メール受信者によって「迷惑メール」と報告された
- ISPが設置した迷惑メール配信者を特定するために用意しているメールアドレス(スパムトラップ)に、メールを送信した
メール送信元のドメイン、あるいはIPアドレスがブラックリストに登録されている場合、メール到達率は激減します。
送信したメールはほぼ届かなくなると考えてよいでしょう。
送信ドメインの評価の低さ
送信ドメインの評価が低いとメール到達率も低くなります。
送信ドメインの評価が低くなる要因として、次の6つが挙げられます。
- 短期間に大量のメールを送信している
- 送信されたメールの開封率が低い
- メールに添付されているファイルのサイズが不自然
- メールの本文にURLが記載されている場合、そのURLのクリック率が低い
- メールの件名や本文に、意味不明な文字列や不自然な単語が使用されている
- 送信ドメイン認証に対応していない
送信ドメインの評価を上げるには、送信ドメインの認証設定を行うのが効果的です。
送信ドメイン認証の設定(なりすまし対策)については、次の「メルマガの到達率を改善するための7つの方法」の1番目に説明しています。
メルマガの到達率を改善するための7つの方法
ここでは、メルマガの到達率を改善するための7つの方法について、以下の点を解説していきます。
- 送信ドメイン認証の設定(なりすまし対策)
- 適切な送信頻度・送信量の管理(同一IPの大量配信は避ける)
- 配信リストのクリーニングとセグメント
- ダブルオプトインの導入
- 不適切な内容は避け、魅力的なコンテンツ作成をおこなう
- 配信解除方法の明示とオプトアウト管理
- 信頼できる到達率の高いメール配信システムの活用
1. 送信ドメイン認証の設定(なりすまし対策)
送信ドメイン認証の設定は、メルマガの到達率を向上させるのに効果的です。
適切に送信ドメイン認証を設定することで、送信元がなりすましでないことを証明できます。
結果として、メール送信者の信頼性向上につながり、到達率の上昇が期待できるのです。
送信ドメイン認証の設定には、以下の3つがあります。
- SPF
- DKIM
- DMARC
メールの到達率を上げるには上記3つを全て行う必要があります。
それぞれ仕組みが異なり、相互に補う関係になっているからです。
特に、DMARCを導入するにはSPFとDKIMの対応が必要です。SPFとDKIMの対応前にDMARCを導入してしまうと、本来届くはずのメールが届かなくなる可能性があるため順番を間違えないように気を付けましょう。
Gmailはこれら3つへの対応を必須事項として挙げています。携帯キャリアや他メールサービスもこれに追従を始めている状況のため、メール配信者は自身のメールが送信ドメイン認証に正しく対応しているかについて注意が必要です。
2. 適切な送信頻度・送信量の管理(同一IPの大量配信は避ける)
適切に送信頻度と送信量を管理することもメルマガの到達率を改善させるのに有効です。
言い換えれば「同一IPからの大量配信は避けるべき」です。
同一IPからの大量配信は、スパムメール配信者の典型的な行為であると認識されています。
したがって、短時間・短期間にメールを大量に配信するとIPレピュテーションが下がりやすいのです。
特に、元からIPレピュテーションが低いときにメールを大量に送信すると、メールサーバーからすぐに配信の制限やブロックを受ける傾向があります。
つまり、メールの到達率が下がるわけです。
適切な送信頻度・送信量の管理は、IPレピュテーションの低下を防ぐのに重要なのです。
3. 配信リストのクリーニングとセグメント
ここでの「クリーニング」とは、メールを送っても届かない無効なメールアドレスをメールマガジンの配信リストから削除することを指します。
この作業で、送信時にメールの宛先(送信先のアドレス)が無効となる件数を減らせます。
「セグメント」とは「区分」を意味する言葉です。
ここでは、メルマガ読者の性別等の属性ごとに区分した、グループのことを指します。
メール配信システムを使うと、配信リストのセグメントごとに、メルマガの配信をコントロールできます。
たとえば、男性には関係ない話題のメルマガの回だけ、女性に限定して配信するといったことが可能なのです。
こうすると、男性読者から迷惑メールと報告されることはありません。
結果としてメールの到達率向上につながるわけです。
4. ダブルオプトインの導入
「ダブルオプトイン」とは「参加の意思を二重で示す」ことを意味しています。
メルマガ登録は、
- ユーザーが登録フォームにメールアドレスを入力して送信する(1回目)
- 入力したメールアドレスに、確認メールが届く
- ユーザーが確認メールに記載されているURLをクリックする(2回目)
- メルマガ会員の登録が完了する
の流れになります。
このように段階を踏むと、1でメールアドレスの入力に間違いがあった場合は2の確認メールが届きません。
つまり、無効なメールアドレスの登録を防げるのです。
ダブルオプトインは、入力間違いによる無効な宛先やスパムトラップなどを防止します。
結果として、スパムフィルターから迷惑メールとしてブロックされる可能性は下がり、IPレピュテーションの低下を防ぐのにも効果的です。
5. 不適切な内容は避け、魅力的なコンテンツ作成をおこなう
メルマガの到達率を上げるには、メルマガが読者に役立つ内容であることも重要です。
HTMLメールの場合は、文字だけでなく画像等も上手に活用して、魅力的なコンテンツに仕上げましょう。
メルマガに不適切な内容や、不快な表現が含まれていないかにも注意する必要があります。
メルマガの発行を1人だけに任せず、別の人間が内容に問題がないかをチェックするのが有効です。
ユーザーがメルマガを読んで気分を害すると、メルマガの購読解除では済まずに、迷惑メールとして報告されてしまうリスクや受信拒否されてしまうリスクが生じます。
不適切な内容は避け、魅力的なコンテンツを提供することが、スパムフィルターで迷惑メールとしてブロックされるのを防ぐことにつながるのです。
6. 配信解除方法の明示とオプトアウト管理
メルマガの到達率を改善するには、メルマガの解除方法を読者にわかりやすく表示するのが有効です。
なぜなら、解除方法がわかりづらい、あるいは簡単に解除できないと、手続きを面倒に思ったメルマガ読者が「迷惑メール」と申告して放置や受信拒否設定にされてしまい、解除手続きをしてくれなくなる可能性があるからです。
また、解除方法を明確にしておくことは法律の観点でも特定電子メール法で義務付けられています。
オプトアウト管理も到達率に影響します。
読者から配信を停止するよう申告されたメールアドレスは送信リストから削除し、以後はメルマガが送られないようにする必要があります。
- メルマガに配信を解除する方法を明示する
- 適切にオプトアウトを管理する
この2つは、迷惑メール率が上昇することを回避するのに有効な手段です。
7. 信頼できる到達率の高いメール配信システムの活用
ここまでに、メルマガの到達率を改善するための6つの方法を紹介しました。
- 送信ドメイン認証の設定(なりすまし対策)
- 適切な送信頻度・送信量の管理(同一IPの大量配信は避ける)
- 配信リストのクリーニングとセグメント
- ダブルオプトインの導入
- 不適切な内容は避け、魅力的なコンテンツ作成をおこなう
- 配信解除方法の明示とオプトアウト管理
実は、上記の1から6までは、メール配信システムの導入によって解決することが期待できます。
ただし、メルマガの到達率を考えるならば、信頼できるシステムを選ぶことが大切です。
「メルマガの到達率を改善するための7つの方法」最後の1つは、
7. 信頼できる到達率の高いメール配信システムの活用
となります。
IPレピュテーションとは
レピュテーションとは、日本語で「評判」を意味します。
また、ここでのIPとはメール送信元のIPアドレスを指しています。
つまり、IPレピュテーションとは、メールを送信するIPアドレスの評判をスコア化したものなのです。
このスコアにもとづいて、インターネットにおける通信が制限を受けます。
IPレピュテーションが高いIPアドレスほど制限を受けづらく、低いほど厳しい制限を受けます。
IPレピュテーションは、IPアドレスがどのくらい優等生かをあらわす通信簿だと考えればわかりやすいでしょう。
IPレピュテーションが低いとISPから様々なペナルティが課されます。
結果として、メール到達率の低下につながってしまうのです。
IPレピュテーションのスコアの確認方法
ここでは、IPレピュテーションのスコアを確認できる3つのサイトを紹介します。
いずれも英語のサイトです。
- Barracuda Central(バラクーダ セントラル) https://www.barracudacentral.org/lookups
- Cisco Talos(シスコ タロス) https://talosintelligence.com/
- Sender Score(センダー スコア) https://senderscore.org/
表示結果の説明はサイトによって異なります。
もちろん、結果はすべて英語で表示されます。
意味を理解するために、Google翻訳やDeepL翻訳も活用してください。
ドメインレピュテーションとの関係性
ドメインレピュテーションは、メール送信者のドメインの評価をスコア化したものです。
ドメインレピュテーションとIPレピュテーションの違いは、以下の4つです。
- 影響する範囲
IPレピュテーション:狭い(特定のIPアドレスに限られる)
ドメインレピュテーション:広い(ドメイン全体に及ぶ) - 影響する期間
IPレピュテーション:短期(直近の送信から影響を受けやすい)
ドメインレピュテーション:長期(ドメインの信頼性) - 制御のしやすさ
IPレピュテーション:ドメインよりも容易
ドメインレピュテーション:困難(読者の反応からも影響を受ける) - 変更の容易さ
IPレピュテーション:ドメインよりも容易
ドメインレピュテーション:困難(ドメインは簡単には変更できない)
まとめ:到達率トップクラスのメール配信システムなら「Mail Publisher(メールパブリッシャー)」
メールの到達率とは、送信したメールがどれだけ受信トレイに届いたかを示す指標です。一般的に一斉配信では90〜95%が目安とされ、エラー率(バウンス率)が高いとブロックやブラックリスト登録につながり、到達率が急落する恐れがあります。
到達率を改善するには、送信ドメイン認証(SPF/DKIM/DMARC)の整備、送信量・頻度の管理、配信リストの整理、配信解除(オプトアウト)管理などを段階的に見直していく必要がありますが、弊社が提供するメール配信システム「Mail Publisher(メールパブリッシャー)」であれば、最短で配信到達性を意識したメール配信が可能となります。
これを機にメール配信システムの導入を検討してみませんか?
TAG
メール配信システム導入からコンサルティング、コンテンツ制作支援など
メールマーケティング支援サービスも行います。
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