BLOG

顧客ロイヤルティというブランド戦略。指標や高めるためのメリット・ポイントを成功事例も交えて、簡単解説

顧客ロイヤルティというブランド戦略。指標や高めるためのメリット・ポイントを成功事例も交えて、簡単解説

記事トップ

商品やサービスを提供している会社では、新規顧客の獲得も大事ですが長期的な視点で見ると、顧客ロイヤルティを高めることも大事です。ここでは、顧客ロイヤルティとは何なのか、把握するための指標や高めるためのポイントを成功事例とともにご紹介していきます。

顧客ロイヤルティとは

顧客ロイヤルティの定義

顧客ロイヤルティとは、顧客が企業やブランド、商品に対して抱く愛着や忠誠心、信頼といった気持ちのことを指します。ロイヤルティという言葉は、英語で忠誠心を意味する「Loyalty」からきており、こうした気持ちが大きければ「ロイヤルティが高い」、逆に少なければ「ロイヤルティが低い」と言い表します。

「顧客満足度」という言葉は、今となっては有名ですが、この言葉が広まったのは1980年頃と言われています。単なる、売上金額だけにとらわれず、顧客がその商品やサービスにどのくらい満足しているかという点を重視する会社が増え、アンケート等で顧客の満足度を図るようになりました。

しかし、顧客満足度の高さと商品やサービスの購入頻度は必ずしも比例しないことが分かるようになり、短期的な満足度よりも長期的に信頼や愛着がある状態こそが大事であるという結果から、顧客ロイヤルティという概念でその良し悪しを判断するようになったのが現代です。

ロイヤルティの高い顧客は、ロイヤルカスタマーとして企業や会社にたくさんのメリットをもたらします。例えば、商品やサービスを定期的に購入するお得意様になることや、その良さを知人や家族など身近な人を中心に広めてくれることなどが期待できます。

顧客満足度との違い

先程も少し触れましたが、顧客ロイヤルティは顧客満足度と同じ意味ではありません。どちらも、その会社や商品、サービスに対して高い評価を持っている点は同じです。しかし、顧客満足度は一時的な満足が得られている状態とも言えます。もしかすると、一時的には満足していたとしても、継続してその会社の商品やサービスを利用し続けるとは限りません。

顧客満足度が高くても、会社への信頼や愛着が薄ければ、新たに別の会社の商品やサービスに目移りをして流れていく可能性は十分に考えられます。

一方、顧客ロイヤルティは満足度の高さもさることながら、その商品やサービスを提供する会社やブランドへの愛着や信頼によって、長く利用し続けてくれるという特徴があります。

顧客ロイヤルティが重視される背景

なぜ、顧客ロイヤルティが重視されるようになったのかについて見てみましょう。

結論から言うと、新規の顧客を獲得するよりも、既存の顧客を重視して良い関係性を保つ方が、会社にとってのメリットが大きいと考えられているためです。ビジネスが一時的な成長でとどまるのではなく、継続して成長していくことや利益の向上が長く見込めることの方が、会社としては重要です。

マーケティングの世界では、「1:5の法則」や「5:25の法則」がとても有名です。

「1:5の法則」では、新規顧客と既存顧客にかかる販売コストが示されています。新規顧客に比べると、既存顧客への販売コストは5分の1で済むという、コスパの良さを表す法則です。

そして、「5:25の法則」では、解約率が5%改善することで、利益は25%も改善するという法則です。この2つの法則は、既存顧客をできるだけ手放さずにいることで、さらに高い商品の購入につながったり、口コミによる新規顧客が増えたりすることを示しています。

心理・行動ロイヤルティ

顧客ロイヤルティは、心理面と行動面という二面性があるとされています。

  • 心理ロイヤルティ…企業や会社のブランド、商品、サービスに対する「愛着」や「信頼」
  • 行動ロイヤルティ…継続して購入するなどの行動

(A)のそれぞれがともに「高い」状態であることが、理想的な状態とも言えます。反対に、(D)のどちらも「低い」状態であれば、一般消費者という段階です。

(B)の行動ロイヤルティが高い反面、心理ロイヤルティが低い状態の顧客は、一時的な満足に留まっていると考えられます。ここから心理ロイヤルティを高めることができれば、理想的な関係性につながりますが、心理面が低いままであればやがて離れていくでしょう。

逆に、(C)は行動面は低いものの、心理面で高い顧客の場合は、潜在的なファンとして存在します。すでに良い関係性は築けているため、より魅力的な商品やサービスが展開できればロイヤルカスタマーとして大切にしてくれる存在にもなり得ます。

顧客ロイヤルティ向上に取り組む前に把握したいこと

顧客ロイヤルティを高めるメリット

顧客ロイヤルティを高めるメリットはたくさんあります。代表的なものは以下の3つです。

  • リピーターが増える
    ロイヤルティが高い顧客は、そうでない顧客に比べると圧倒的にリピート利用率が高いと言われています。サービスを販売している会社の場合は解約率の低下につながるということです。

  • 顧客単価がアップする
    ロイヤルティが高い顧客ほど、購入金額も高くなる傾向にあります。愛着や信頼から、他の商品やサービスも利用してみよう、という気持ちが沸きやすくなるからです。

  • 口コミによる新規顧客の獲得
    実際の口コミを参考にして商品の購入や利用を検討する人は多いです。ロイヤルティが高ければ良い評判を積極的に広めてくれるため、新規顧客の増加も十分に見込めます。

顧客ロイヤルティを図るための指標

顧客ロイヤルティは、「愛着」や「信頼」といった目に見えないもので言い表されるため、目に見える形で把握する必要があります。

その指標として使われるのが、「満足度」や「NPS®️」、「継続利用意向」、「LTV」の4つです。これらの指標はメリットやデメリットもあるため、特徴を踏まえた上で活用することが推奨されています。

  • 満足度(CS)
    とても代表的な指標です。顧客が商品やサービスに満足しているかどうか、を示します。心理面でのロイヤルティの高さについてはやや不透明な部分もありますが、期待値が高ければ今後につながる可能性が高いとも言えます。

  • NPS®️
    ネットプロモータースコアの略です。アンケートによって、商品やサービスの満足度の他に「他人におすすめしたいか」を問うことで、顧客ロイヤルティを数値化します。この指標では、顧客ロイヤルティの高いユーザーが分かりやすいという特徴があります。

  • 継続利用意向
    継続利用意向と顧客満足度は両方高いことが望ましいです。どちらかが低ければ、行動ロイヤルティもしくは心理ロイヤルティが低いということでしょう。顧客ロイヤルティを高めるためのヒントを探す上で重要になります。

  • LTV
    ライフタイムバリューの略です。利用した期間、金額、頻度などの分析から、行動ロイヤルティを計ることができます。

顧客ロイヤルティ向上のためのポイント

現状の把握をする

まずは、現在の状況を把握するためにロイヤルティの指標を決めて調査します。ロイヤルティの程度や属性ごとの違い、利用金額や期間による違い、商品による違いなどから分析をします。

MAツールを活用する

顧客データから、MAツールを活用して効率的に定点観測を行います。これを継続していくことで、主観にとらわれない把握が可能となり、その後の方針やマーケティングに役立てることができます。

LTVと顧客ロイヤルティの差を明らかにする優遇制度

行動ロイヤルティの高さが必ずしも顧客ロイヤルティの高さと一致するとは限りません。解約の手間の問題で何となく継続的に利用している顧客などの存在も踏まえて、顧客ロイヤルティを高めていくには何が必要かを検討します。

CXを可視化する

CXとは、「カスタマー・エクスペリエンス」つまり「顧客体験」のことです。心理的なロイヤルティはCXによってもたらされていることが多いため、顧客との接点の前後を明確にして、問題になるような顧客ロイヤルティの低い場面を分析し、改善策を考えます。

決め手となるタイミングで手厚いサポートをする

顧客ロイヤルティは、顧客が不安に感じやすい商品の購入後やサービス開始直後のサポートで大きく変化すると考えられています。顧客が不安を感じやすい場面に焦点をあて、力をいれるべきタイミングで適切なサポートを行います。

顧客ロイヤルティを向上させた事例

大手百貨店

常連客はいるものの、具体的な優遇制度等はなく顧客ロイヤルティが見えにくい状態でした。顧客データの分析とお客様の声をもとに、CXの方向性を決定。捨てる価値と伸ばしていく価値のメリハリをつけ、ロイヤルカスタマーへのや珍しいサービスなどを実施しました。数年かけてロイヤルカスタマーの比率が改善した事例です。

大手損害保険会社

世界中に保険商品を提供する会社で、市場調査の結果を改善させることに苦労していました。NPS®️を指標として用い、顧客のニーズをデータ化。改善すべき点に優先度をつけ、改善効果の高いものは別の拠点や他店舗でも共有するようにしました。その結果、国によっては20%もNPS®️が向上し、ロイヤルティの高い顧客からは多くの利益がもたらされるようになりました。

全国展開する美容クリニック

全国的に店舗を展開するクリニックでは、前月に来店した顧客を対象にNPS®️調査を実施しています。毎月スコア化してランク付けをし、平均値を出すようにしました。具体的な数値で目標を設定できるよう工夫した結果、ランキング化によって各店舗の競争意識が芽生え、さらに施術者別にもスコアを出したことで一人ひとりがNPS®️の向上を目指すようになりました。結果、効率的に高い顧客ロイヤルティを得ることができています。

まとめ

顧客ロイヤルティは、多くの企業や会社で重要視される指標です。好意的な感情という、目に見えにくいものだからこそ、指標を用いて把握することで改善すべきポイントが見えてきます。顧客ロイヤリティが高いことで、企業や会社が得るメリットは大きくなります。長期的な視野をもって進める必要がありますが、将来の安定性を求める上で大きな鍵ともなるため、積極的に取り入れていきましょう。

TAG

メール配信システム導入からコンサルティング、コンテンツ制作支援など
メールマーケティング支援サービスも行います。
お問い合わせ・資料請求はこちらまで