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BtoC向けのMAツールの比較ポイントとは?BtoCの特徴も解説

BtoC向けのMAツールの比較ポイントとは?BtoCの特徴も解説

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MAツール(マーケティングオートメーションツ―ル)とは、集客や販売促進、顧客管理といったマーケティングプロセスを自動化し、その活動を支援するためのツールです。MAツールにはBtoB向けの製品が多くありますが、本記事ではBtoC向けのMAツールに関する比較ポイント、代表的な特徴などを紹介します。

そもそもBtoCとは何?

BtoCとは「Business to Consumer」の略で、企業が個人に対して商品やサービスなどを提供する取引を意味します。読み方は「ビートゥーシー」または「ビーツーシー」です。

例えば、私たちが買い物で利用するコンビニやスーパー、家電量販店、ドラッグストアなど、個人で利用するものはすべてBtoCにあたります。企業間の取引を指すBtoBと比べると受注単価が低い傾向にあり、いかに多くの商品やサービスを売り上げるかがBtoCでは重要です。

消費者の認知度がカギとなるBtoCは、プロモーション活動をマス向けに行う必要があり、テレビや新聞、Web広告などを利用してより多くのユーザーにリーチしなければなりません。

また、BtoCは継続的な取引ではなく、単発的な取引が多いのが特徴です。個人が何かしらを欲しいと思い立った際、いかに自社の商品やサービスを選んでもらえるかで売れるかどうかが決まります。

よって「◯◯といえばこの会社」といったイメージ戦略によるブランディング施策が欠かせません。多くのBtoC企業は認知拡大とブランディングを目指し、マス向けの広告予算を割きます。

BtoCビジネスにおける5つの特徴

BtoCビジネスには「検討から購入までのプロセスが短い」、「個人が決済者」、「リード数が圧倒的に多い」、「購入基準は個人の趣味や関心に影響」、「リードへのアプローチ方法が多い」といった特徴があります。BtoC向けのMAツールを導入する場合、まずはBtoCビジネスの特徴について正しく理解する必要があり、それぞれについて詳しく解説します。

1.検討から購入までのプロセスが短い

BtoCビジネスは、一般的に検討から購入までのプロセスが短い傾向にあります。例えば個人向けのECサイトでは、長い検討プロセスを経て購入するような流れにはなっていません。

個人がモノを購入する際の決定権は、基本的には自分自身にあります。住宅や車などの高価なモノを購入する際は、家族内での相談が必要となるケースもあるでしょう。

しかし、個人が自分で購入するモノの多くは周囲の許可を必要としないのがほとんどで、その分検討から購入までのプロセスが短くなるのです。

一方、BtoBビジネスの購買プロセスには、担当者だけではなく取引先や仕入先、上司や部署長などさまざまな登場人物が現れます。利害関係が複雑に絡み合うケースもあり、自ずと検討から購入までのプロセスが長くなりがちです。

BtoCの購買プロセスには、登場人物や利害関係が少ない点が大きな特徴の1つといえます。

2.個人が決裁者

BtoBにおける購買者と決裁者は、別人である場合が一般的です。個人の意思ではなく、組織的な意思によって購入の決定に至る場合がほとんどといえます。

しかし、BtoCでは購買者も決裁者も基本的には同一人物です。よって、購入に至るきっかけは経済的な合理性ではなく、本人の興味や関心に大きく影響する可能性が高まります。

3.リード数が圧倒的に多い

BtoCはBtoBに比べてリードの数が圧倒的に多くなります。ここでのリードとは、マーケティングにおいて重要な要素である「見込み客」を指す用語です。

BtoBで管理する顧客数は、多くても数万社に収まるでしょう。一方でBtoCは、その倍以上のリードを管理する場合もあります。そして、ECの購買データやPOSデータなど、取り扱うデータの種類もBtoBよりも多くなります。そのため、BtoC向けのMAツールでは、膨大なデータを正確に管理できるかどうかも重要な要素となるでしょう。

4.購入基準は個人の趣味や関心に影響

BtoCにおける購入基準は、個人の趣味や関心に大きく影響します。個人は価格の安さに加え、自分のセンスや要望に沿った商品やサービスを選びます。

例えば電化製品を購入する際も、色や形状、メーカーなど本来の機能には関係しない要素までを含めて基準とする場合が多いのです。

一方でBtoBの場合は売上や利益の最大化を購入基準としている場合が多く、BtoCとBtoBでは購入者が異なる視点を持つことをまずは理解しなければなりません。

5.リードへのアプローチ方法が多い

BtoCとBtoBのビジネスでは、リードへのアプローチ方法が異なります。BtoBのアプローチ方法は対面や電話などが一般的です。

一方でBtoCでは主にメールやアプリ、LINEなどのあらゆるチャネルでアプローチします。よってBtoC向けのMAツールでは、各チャネルへのアプローチが容易となるツールを選ぶと良いでしょう。

BtoC向けMAツールの比較ポイントは5つ

BtoC向けMAツールの比較ポイントには「対応できるチャネルの範囲」、「他システムとの連携性」、「BtoC向けの機能の網羅性」、「導入後のサポート体制」、「コンテンツ作成の難易度」が挙げられます。MAツールと一言でいっても、提供するベンダーごとに特色があるのです。自社に適したBtoCに強いMAツールを選ぶためにも、それぞれのポイントをおさえておきましょう。

1.対応できるチャネルの範囲

BtoC向けのマーケティングでは、顧客との「One to Oneコミュニケーション」が求められます。 One to Oneコミュニケーションとは、消費者の購買傾向から需要を読み取り、個々に適したコミュニケーションを図るマーケティングの活動です。

MAツールの導入によって個々に合わせたメールを配信するのはもちろんのこと、スマホアプリ、LINE、SMSなどをオールインワンで運用できるかどうかで運用コストが変わります。

顧客側が受け取るチャネルは日々多様化しているため、導入時には配信性能や対応できるチャネルの範囲を必ずチェックすべきです。

2. 他システムとの連携性

他システムとの連携のしやすさや連携におけるコンサルティング、サポートシステムの整備状況も確認しましょう。特に各種CRMツールとの連携可否は、BtoCのMAツールにとって大事な要素です。

CRMツールとの連携によってリードの流入経路やチャネル、スコアリング、商談履歴の管理などが行えます。顧客の満足度やロイヤリティなどが向上し、自社の製品やサービスに対するファンを獲得するためにも、CRMを始めとした他システムとの連携可否を必ず確認しましょう。

3.BtoC向けの機能の網羅性

BtoC向けのMAツールを導入するうえで、BtoC向け機能の網羅性については必ず比較するべきです。基本かつ重要な施策となるメールマーケティングでは、メルマガやメールの配信機能の充実性を精査する必要があります。

具体的に、次の機能が搭載されているかを確認しましょう。

  • テキストメールやHTMLメールの利用可否
  • ステップメール機能
  • 開封率やクリック率の計測
  • シナリオ設定
  • 配信日時の予約設定など

対応できる配信チャネルによって、配信コストが異なります。例えば、一般的にはLINEとメールを比べるとメール配信のほうが安価です。

LINEのほうが反応が良いからといってLINEだけで送ってしまうと、メールでも閲覧してくれる層にわざわざ費用をかけて配信することにもなりかねません。チャネル横断で対応できるかどうかの確認も、運用コストの観点から見ればマストといえます。

4.導入後のサポート体制

MAツール導入後のサポート体制についても比較しましょう。導入時はデータ計測のためにさまざまな設定が必要です。また、導入後も何かしらのトラブルが生じれば、大きなシステム障害を引き起こしかねません。

導入支援を手厚くサポートするベンダーもあり、導入後のサポート体制は各社ごと異なります。システムだけを提供し、使い方のみをサポートするベンダーもなかには存在するでしょう。

MAツールを導入する目的は使用ではなく、売り上げアップに貢献することです。知見のあるメンバーのコンサルティングや要件にあわせたカスタム開発など、導入後の成功まで視野にいれたベンダーを選ぶことをおすすめします。

5.コンテンツ作成の難易度

コンテンツ作成の難易度も比較すべきポイントの1つです。MAツールによって収集したデータは、一元管理する必要があります。

集めたデータを活用した新たなマーケティング施策を実装する際、エンジニアやプログラマーへの依頼が必要になると実装のための工数が生じ、業務効率が低下したり進捗が遅延したりする場合もあるでしょう。

そのため、コンテンツ作成の難易度が低いMAツールを選べば専門知識を持たないマーケターでも自由にアクセスできることになり、比較的容易に施策に活かせる環境を構築できます。

コロナ禍で費用対効果を意味するROIがより重要視される昨今では、コストバランスの見直しを避けては通れません。そうしたバランスを考慮しながら自由自在にデータにアクセスでき、コンテンツやタイミングをパーソナライズできるMAツールが理想です。

BtoC向けのMAツールを導入する目的を明確にしよう

自社におけるマーケティングの目的を再確認し、それに合ったBtoCのMAツールを選ぶことが重要です。そのためにもリソースや使用者のレベルを把握し、どのMAツールならば成果が出るのかを正しく見極める必要があります。またより多くの効果を得るためにも、SFAやCRMとのシームレスな連携が欠かせません。BtoCとBtoBビジネスの違いを正しく理解し、より効率的なマーケティングを目指しましょう。

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