
レコメンドメールとは?効果と種類の違いを理解して売上向上を目指そう
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ECサイトやウェブサービスで、当たり前に使われるようになったレコメンド機能。
目にする機会も増え、これから導入を考えている方も多いことでしょう。
このレコメンド機能を直接的にアプローチできるメールにも活用するため、2010年頃から各メール配信会社で「レコメンド・メールサービス」が提供され始めました。
そんな、レコメンドメールとレコメンド機能の弱点を補った、リアルタイムレコメンドメールについて今回は説明していきます。
レコメンドメールとは?
レコメンドメールとは、ひとりひとりの閲覧・購買履歴を元に、興味のある商品やサービスを提示する手法です。
ひとりひとりにパーソナライズされ、ベストなタイミングでコンテンツを届けるメール配信のため「パーソナライズドメール」とも呼ばれています。
レコメンドメールは、どんなデータをフィルタリングして配信するかによって種類が細かく違ってきます。
レコメンドメールの種類
レコメンドメールの種類は、大きく3種類に分けられています。
- 協調フィルタリング
- コンテンツ フィルタリング
- ハイブリッド フィルタリング
この3つのフィルタリングについて、説明とそれぞれのメリットデメリットを解説していきます。
協調フィルタリング
協調フィルタリングは、購買・行動履歴データをもとに配信する手法。
メリットは、運用の手間が少なく一定の精度でレコメンドを表示できることです。
反対にデメリットとしては、ある程度のユーザーが購買したデータを収集できないと精度が低くなることです。
商品をチェックや購入したユーザーのデータと、他のユーザーが商品をチェック・購入したデータの両方から購入パターンを予測してレコメンドするため、一定の母数が必要になります。
ユーザーの購入データなどからではなく、前もってフィルタリングを用意して配信するレコメンドメールが、次の「コンテンツフィルタリング」です。
コンテンツ フィルタリング
事前に設定したコンテンツタイプ別(カテゴリー・金額・色など)を元に、ユーザーが選んだ商品やサービスと似たものをおすすめするレコメンドメール。
コンテンツ フィルタリングでは、コンテンツタイプ別を作成する段階で、運営者の意図を反映させられることがメリットでしょう。
しかし、反対にアイテム点数が多いと膨大なデータ処理が必要になりコストが増加するデメリットも発生します。
コンテンツ フィルタリングと協調フィルタリングのデメリットを補えないかと考え、生まれたのが「ハイブリッド フィルタリング」という分類。
ハイブリッド フィルタリング
協調フィルタリングとコンテンツ フィルタリングの組み合わせや、他のレコメンド機能を組み合わせたのがハイブリッド フィルタリング。
このハイブリッド フィルタリングは、組み合わせによってメリットを活かしデメリットを少なくする場合に使用されます。
ただ、全てのデメリットが克服されるわけではなく、ハイブリッド フィルタリングにもデメリットがあります。
それは、精度が低くなり、好みと離れた商品やサービスをレコメンドする可能性があることです。
これは配信場所が原因で、ハイブリッド フィルタリングは主にメールサイト上で一定のルールを定めてレコメンドコンテンツを表示させます。
メールに、新着情報を掲載する・ある商品を見たユーザーに類似したコンテンツを見せる、といったようにあらかじめ決めたルールでレコメンドされます。
ターゲットが広い商品を見せる場合には有効ですが、そうでない場合デメリットのように精度が落ちてしまいます。
レコメンドメールは効果が高い?
メルマガは、個人のメールアドレスに配信するのでパーソナル性が高く、レコメンド機能と相性が高いとされています。
そのため、メルマガでのレコメンドはユーザーごとに最適化されて、サイトの再訪問率や売上向上が期待できます。
例えば、とある化粧品ECサイト様ではレコメンドメールを「リピート購入」を促すための施策として取り入れました。
一度商品を購入したユーザーに対して、メールという最も接触機会の高いツールを使って、個々の購入履歴に基づいたパーソナライズされたレコメンド商品をアプローチすることで、サイトへの再来訪と2回以上の購入(=購入顧客のリピーター化)のきっかけを醸成しました。
ほかにも、導入後わずか1ヶ月でクリック率7倍、CV率5倍、開封率3倍という成果アップを果たしている企業様もおり、レコメンドメールは、EC業界に大きなインパクトを残しました。
レコメンドメールの導入には様々な課題がある
しかし、実際に導入してレコメンドメールを運用している企業はまだまだ多くはないのが現状です。
なぜなら、導入にあたっては様々な障壁が存在するためです。
これは非常にもったいない状況でした。
ではその障壁とはいったい何なのでしょうか。
レコメンドメールの課題
従来のレコメンドメールの導入・運用には以下の前提条件が必要でした。
- Webサイト上で利用しているレコメンドエンジンを利用する。
- 自社サーバーまたはクラウド仮想サーバーを専用に立てる
- 配信リストを抽出するためのアプリが必要
- 保守・運用が別途発生し、手間がかかる
- 他部門との連携が必要で導入に時間がかかる
- 在庫切れの商品をレコメンドしてしまうことがある
- 当日限定キャンペーンなどの施策と連動が出来ない
- レコメンドのロジックは1パターン
せっかく高い成果をあげるレコメンドメールが、残念ながらこのような背景から、サービスに魅力を感じるクライアントは多いのにも関わらず、導入検討時に断念してしまう方が多いというのがこれまでの状況でした。
しかし、レコメンデーション技術の革新によって、こうした状況はいよいよ打破されることになります。
エンバーポイントが提供するレコメンドメールサービス、「リアルタイムレコメンドメール」もそのひとつです。
全てのマーケターがレコメンドメールを簡単に導入できる事をコンセプトに開発されました。
リアルタイムレコメンドメールとは?
「リアルタイムレコメンドメール」とは、メール開封時にレコメンド結果をリアルタイムに抽出し、メール内に自動表示させるサービスです。
リアルタイムレコメンドメールでは、タグを活用することでシステム連携開発等の必要をなくし、また開封時点でリアルタイムにレコメンデーションを生成する事でタイムラグの問題が解消されました。
在庫切れ商品をオススメしてしまうリスクを劇的に改善して、「当日限定セール」や「本日の売れ筋商品」などの施策とメールを連動させるなど、いままで以上に幅広いマーケティング施策を実現し、売上向上に役立てられます。
リアルタイムレコメンドメールの特徴4つ
- 導入にかかる工数を大幅に短縮できる
- リアルタイムにユーザーの行動にマッチしたレコメンドが可能
- 幅広いレコメンドタイプを活用できる
- メールマーケティング効果の向上をサポート
具体的に、4つの特徴についてここから説明していきます。
今までのレコメンドメールで満足されていない方は、必見です。
導入にかかる工数を大幅に短縮できる
従来のレコメンドメールでは、自社でサーバーを調達して、アプリ連携のための改修などが発生し、社内のシステム担当者やSIerなどに協力を仰ぐ必要がありました。
しかし、リアルタイムレコメンドメールでは、その必要はありません。
HTMLメールのソース上で、imgタグを貼り付けるだけでレコメンドメールの実現が可能になります。
レコメンドする内容も、メール運用担当者自身が設計でき、工数を圧縮することができます。
リアルタイムにユーザーの行動にマッチしたレコメンドが可能
従来のレコメンドメールは、メール配信を行う前にレコメンド内容を準備する必要がありました。
しかし、ECサイトが当たり前の時代になった昨今に、ユーザーのサイト内の行動は刻一刻と変化します。
そのため、従来の仕様だとおすすめする商品とユーザーの興味・関心にタイムラグが発生することになります。
リアルタイムレコメンドメールでは、挿入したimgタグが開封された瞬間にレコメンドされる商品が選出されます。
これにより、ユーザーの行動にマッチしたレコメンドが可能になり、在庫切れの商品をお勧めするリスクも一部低減されます。
幅広いレコメンドタイプを活用できる
従来のレコメンドメールは「キーになるアイテムを購入した人が、一緒によく購入しているアイテム」など、購入×購入(あるいは閲覧×閲覧)という組み合わせのみでレコメンド商品が生成されていました。
これでも十分な効用はありますが、「リアルタイムレコメンドメール」では、さらに「キーになるアイテムを見た人が、同一セッション内でよく購入したアイテム」(閲覧購買相関)、「キーになるアイテムを過去に購入した人が、最近よく購入しているアイテム」(過去購買相関)などと、さらに幅広いレコメンドタイプを活用することができます。
メールマーケティング効果の向上をサポート
様々なレコメンドタイプを、メールの特性に合わせて自由に活用できるため、メールマーケティングの幅が一気に広がることになります。
より成果が求められることにもなり、導入の段階でよりサクセスストーリーを描く必要が出てくるかもしれません。
また、メールのクリエイティブの効果も同時に最適化したいというニーズも出てくるでしょう。
「うちのメールにはどのレコメンドタイプが 合うのだろうか」
「コンテンツだけでなく、クリエイティブも同時に最適化しなければ…」
などの課題をお持ちの運用者様には丁寧にサポート可能です。
リアルタイムレコメンドメールの活用事例
ECサービスと転職サービスの事例をご紹介します。 課題や現状の運用部分に当てはまってお悩みならお気軽にエンバーポイントにご相談ください。
ECサービスの活用事例
課題
人気商品・コラボ商品などは完売に至る時間が短く機会損失が起こっている。
現状の運用
- MDがレコメンド商品を事前に抽出し、メール配信。
- 配信日の夜には掲載10商品中70%の商品が完売。
リアルタイムレコメンドメールご利用後
リアルタイムレコメンドでメール開封時に在庫のある商品からレコメンド。
開封と同時にレコメンドアイテムを表示するので 在庫切れが表示されるリスクを軽減に成功。
転職サービスの活用事例
課題
“希望条件”に基づくレコメンドと“現状”に乖離が生じマッチング精度が低い。
現状の運用
転職活動を続けるうちにユーザーの希望条件は変化するが情報を更新しない傾向がある。
リアルタイムレコメンドメールご利用後
“行動情報(閲覧・応募)”に基づくレコメンドでマッチング精度向上。
リアルタイムレコメンドメールで実現できる8つのタイプ
リアルタイムレコメンドメールで、実現可能なレコメンドタイプは以下の8つになります。
specIID | レコメンドのキー | レコメンドタイプ |
---|---|---|
rcgz01 | 閲覧履歴 | 閲覧履歴相関(BB相関) |
rcgz02 | 閲覧履歴 | 閲覧購買相関(BO相関) |
rcgz03 | 閲覧履歴 | 同時購買相関(OO相関) |
rcgz04 | 閲覧履歴 | 過去購買相関(PO相関) |
rcgz05 | 購入履歴 | 閲覧購買相関(BO相関) |
rcgz06 | 購入履歴 | 閲覧履歴相関(BB相関) |
rcgz07 | 購入履歴 | 同時購買相関(OO相関) |
rcgz08 | 購入履歴 | 過去購買相関(PO相関) |
※レコメンドタイプの意味
閲覧履歴相関(BB相関) | キーになるアイテムを見た人が、同一セッション内で次によく見たアイテム |
---|---|
閲覧購買相関(BO相関) | キーになるアイテムを見た人が、同一セッション内でよく購入したアイテム |
同時購買相関(OO相関) | キーになるアイテムを購入した人が、一緒によく購入しているアイテム |
過去購買相関(PO相関) | キーになるアイテムを過去に購入した人が、最近よく購入しているアイテム |
このサービスがいかに進化したものかがお分かり頂けたでしょうか?
従来のレコメンドメールでは、やりたくでもやれなかった様々なキャンペーン施策が思うままに実行することができます。
「リアルタイムレコメンドメール」は、従来のレコメンドメールの制約から開放され、これまで以上に売上の向上が期待できるサービス。
もちろん、導入コストも従来のレコメンドメールに比べて安価で提供することが可能です。
革新的な新しいレコメンドメールのサービス「リアルタイムレコメンドメール」を活用して、売上向上を目指してみてはいかがでしょうか。
まとめ
身近になってきたレコメンドメールと新しいレコメンドメールのサービス「リアルタイムレコメンドメール」について、解説してきました。
レコメンド機能は、自社で実現しようとすると費用対効果が合わない可能性もあり、 自社で試行錯誤するよりは、知見のある専門家に依頼することが売上向上に近道だと思います。
リアルタイムレコメンドメールを提供しているエンバーポイントに、ぜひお気軽にお問い合わせください。
TAG
メール配信システム導入からコンサルティング、コンテンツ制作支援など
メールマーケティング支援サービスも行います。
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