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アプリをつくるメリットは?Webサイトとの違いやデメリットも紹介

アプリをつくるメリットは?Webサイトとの違いやデメリットも紹介

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近年アプリを活用する企業が急増しており、自社へのアプリ導入の検討も増加傾向にあります。今回はアプリについて、どのようなメリットがあるか紹介します。またWebサイトとの違いやデメリットなども紹介していきますので、ぜひご参考にしてください。

アプリのメリット・デメリット

まずは企業がアプリを導入すると、どんなメリット・デメリットがあるかを考えてみましょう。メリットとデメリットを比較すれば、企業にとってどんな効果が期待できるかが見えてきます。

アプリのメリット

アプリは口コミ投稿など積極的にコミュニケーションが取れる機能が豊富で、プッシュ通知などを利用することで自社の情報も発信しやすくなっています。アプリはその企業に対し好意的なユーザーがダウンロードするため、通常のDMなどと比べ情報のブロック率が低いことも魅力です。

くわえてアプリは一度ダウンロードすれば、アンインストールしない限りホーム画面からすぐにアクセスができます。そのため発信した情報も鮮度が高いうちに届けやすく、キャンペーンなど期間限定の施策も打ちやすくなるでしょう。

また常にスマホのホーム画面に表示され、確認していない分の通知を赤い丸で表示してくれるのもうれしいところです。アイコンのバッジ自体が広告の役割を果たし、商品・サービスの購入へと繋げられます。

アプリのデメリット

アプリをユーザーに使用してもらうためには、まずインストールが必要です。しかし、インストールには時間がかかり、スマホの容量も圧迫するため他のチャネルと比較して登録のハードルが高くなっています。

またユーザーはポイントアップなど明確な意思を持って登録しているため、その要望に応えられるつくりになっていなければ、すぐさまアンインストールされるでしょう。

さらにアプリは掲載できる情報の幅が狭く、更新も頻繁に行う必要があります。くわえてアップデートをかけても、ユーザーが自分のアプリをアップデートしなければ最新の情報が反映されないため、発信する情報の内容に工夫が必要です。

Webサイトのメリット・デメリット

次にWebサイトのメリット・デメリットを見ていきましょう。Webサイトとアプリはどちらも販促ツールですが、近いようで全く異なるつくりをしているため、その違いを知ることでそれぞれの活用法も見えてくるでしょう。

Webサイトのメリット

Webサイトは検索してきたユーザーに見せるものであり、何をせずとも能動的に見てくれるためアプリのような開発の手間がかかりません。またアプリのように情報制限がないことから、掲載できる情報量が多いことも魅力です。

またWebサイトはブラウザを介して通信を行っているため、アップデートを行ってもすぐに最新の情報が表示されます。

Webサイトのデメリット

ブラウザを介しているため、サーバーやユーザーの使用している端末、パソコンなど環境によって通信の速度が左右されやすくなります。Webサイトは頻繁に通信を行うため、速度が遅くなればユーザーのストレスになり、ブラウザバックにも繋がるでしょう。

またWebサイトは一度ブラウザを閉じてしまうと、もう一度サイトにたどり着くにはリンクを踏むか再度検索を行わなければなりません。企業側から直接コミュニケーションを取れないため、一度サイトを離脱したユーザーを呼び戻すには広告やSNSなどとの連携が必要になります。

アプリとWebサイトはそもそも何が違う?

アプリとWebサイトを比較すると、上記のように決定的に違う点がいくつも存在することがわかるでしょう。ではなぜこのような違いが生まれるのか、その仕組みの違いを大きく3つにわけて解説します。

アプリは通信が軽くWebサイトは重い

Webサイトを見ていて「いつまでも読み込みが終わらないなぁ」と感じたことはありませんか?実はWebサイトではほぼ常に通信を行っており、ページを移動するだけでも通信が必要なので、その時の回線環境によっては読み込みに時間がかかります。

一方アプリは、一定のメニュー項目やボタンなどは端末内にダウンロードしたデータを開いて見るだけなので、通信状況が影響を及ぼすことはありません。通信を行うのはコンテンツが更新される時のみとなるため、必然的に通信量も抑えられます。

また同じ理由で、通信が切断されたとしても復旧にかかる時間はWebサイトよりも短時間です。ただしアプリを利用していても、Webサイトを開いてページを表示するWebView(ウェブビュー)機能が入っていると、Webサイトの速度と変わらなくなるため注意しましょう。

アプリはダウンロードが必要

iOSアプリとAndroidアプリに代表されるように、通常アプリはアプリストアからスマホ・タブレットへインストールし使用します。この時上記のようなメニュー項目やボタンなども一気にインストールされるため、通信の際にギガ数の消費が必要です。

アプリの容量が多ければデータ量も大量に消費してしまうため、スマホのプランなどによってはすぐに速度制限が入ります。そのため、容量の大きなアプリを提供する場合、Wi-Fi環境の整った場所でのインストールを促すことも大切です。

一方で、Webサイトはネットワーク内にあるサーバーに常に表示されているため、データをダウンロードする必要がありません。ただし閲覧時には、ページを更新するなど何か動作を行う度にデータ量を消費しているため、安定的なネット環境が必要となります。

アプリはダイレクトなやり取りがしやすい

機能に関しても、アプリとWebサイトでは全く異なる性質を持っています。アプリは明確な意思を持って能動的にインストールしているため、アクティブなユーザーが多いのが特徴です。

そのアクティブなユーザーに合わせ、機能も動的なものを多く有しています。例えば口コミ投稿などを行って画面の表示を変化させたり、お気に入りのマークをクリックして管理したりと、自らアクションを起こしやすいよう設計。

さらに「プッシュ通知機能」「ニュース配信機能」など、ユーザーへダイレクトに情報を提供できる機能もあることから、企業とユーザーをより密接な関係にする役割を果たすことが可能です。

もちろんWebサイトにも口コミ投稿やSNS連携などが動的機能として盛り込まれることもありますが、基本的には静的な機能が多く、いつどんな風にアクセスしても同じ情報しか出せません。しかし、その分サーバーや管理にかかる負担は軽減できます。

アプリとWebサイトはどちらが集客できる?

アプリとWebサイトの違いはわかりましたが、では実際どちらが集客できるのでしょうか?そこで次に、アプリとWebサイトを集客力の観点から比較してみます。

アプリとWebサイトは客層が異なる

これまでの情報を見ていると、アプリとWebサイトでは客層が異なることがわかります。アプリを利用しているユーザーはリピーターが多く、企業に対して好意的でありアプリからの情報を積極的に受け入れてくれることが特徴です。またアプリ内でも購買や情報収集、検討などポジティブな行動をしてくれます。

しかし、インストールするまでのハードルが高いことから、新規の方が登録することは少ないでしょう。一方で、Webサイトは新規顧客向けです。Webサイトはアプリとは逆で、気軽に閲覧できるためブランドや商品を知らない人でもサイトへ呼び込めます。

ですがブラウザは一度閉じると画面から消えてしまうため、ユーザーが固定客になりにくいという特徴もあるのです。そのため、リピーターを必要とするのであればユーザーを留めるための対策が必要といえます。

アプリとWebサイトを併用すると効果的

このようにそれぞれ客層が異なるため、まずはユーザー属性を見極めることが大切です。自社商品・サービスにおける新規・リピーターの比率や年代など顧客を分析することで、どちらがより効果的に集客できるかが判断できます。

例えば観光地として栄えている場所にあるカフェでは、顧客のほとんどが新規顧客です。リピーターがいたとしてもその頻度は1年に1度あるかないか程度であるため、Webサイトが向いています。一方で、ブランド認知度の高い企業や若年層のユーザーが多い場合はアプリが向いているでしょう。

また販促に多くの予算を投資できる場合は、アプリとWebサイトを併用するのもおすすめです。コストはかかりますが、Webサイトで新規顧客を取り込み、アプリでリピーターにするという仕組みづくりができます。この2つはターゲットが重複することもほとんどないため、上手く連動させれば相乗効果が期待できるでしょう。

アプリはどうやって企業で活用すればいい?

次に実際にアプリをつくる場合、どのような機能を持たせればよいかについて紹介します。アプリの導入により集客や売上のアップに繋がった企業の例も紹介しますので、ぜひアプリ制作の参考にしてください。

在庫管理

アプリは基本的に販促ツールとして利用されていますが、使い方によっては在庫管理が行えます。バーコードやQRコードをスマホのカメラからスキャンすれば、手軽に商品の登録や在庫数の確認などが可能です。

またクラウド型でPCの基盤システムと連動しているタイプであれば、わざわざスマホのデータをPCに移し替える必要もありません。販促用とは別に社内用として利用すれば、在庫管理にかかる手間を大幅にカットできます。

ポイント・クーポンの発行

集客に役立つ機能としては、ポイント・クーポンの発行が行えます。企業独自のポイントを付与し、ポイント数に合わせてランク付けをすれば会員の囲い込みもできるでしょう。またアプリによりポイント・クーポンが電子化できれば、チラシ広告の削減や、紛失による再発行で発生するコストの削減が可能です。

プッシュ機能を利用すれば、ポイントやクーポンのアピールもできます。店に足を運ぶきっかけづくりができ、ユーザーにとってもサービスを安く利用できる機会も提供できるのです。アプリのみでもらえるポイント・クーポンがあれば、アプリダウンロードのきっかけにもなるでしょう。

実際にアプリを導入したアメリカ・シアトル発祥の有名コーヒーショップ「タリーズコーヒー」では、わずか6ヵ月で会員数を2倍にしています。タリーズはそれまでクーポンで来店促進を行っていましたが、アプリでポイントを導入、毎日1回ポイントが貯まるルーレット機能でアプリへのアクセスを促しました。

またランキングを実装し、全ユーザーの中で自分が何番目なのかを一目でわかるにするなど、ポイントを活性化。これにキャンペーンなどを平行して行った結果、「Club Tully’s」の会員数を約2倍に増やすことに成功、定着率も一般的なアプリの約3倍と大きな成果を挙げています。

顧客管理

アプリに顧客管理機能をつければ、ユーザーの性別や年齢などの情報が詳細に収集できます。もちろんWebサイトでも同様のことはできますが、アプリはこれにくわえインストール数やプッシュ通知の開封率、クーポンの利用状況などもデータとして正確に把握可能です。

これらの情報を基本的な顧客情報と紐づけて分析を行えば、ユーザーの興味関心が明確にわかります。そのため、どういったプロモーションを打てばいいか企画を考える段階で、重要な情報源として利用できるでしょう。

「ロイヤルホスト」などのチェーンレストランを運営する「ロイヤルフードサービス」では、アプリから得られるデータを活用した結果販売促進を実現し、売上のアップに成功しています。

ロイヤルホストでは、それまで全商品に対し一律の値引き率が適用されるクーポンが配布されていました。そこで販売実績などに基づいて商品別のクーポンを設計、アプリを通してクーポンを配信するテストを実施した結果、多くのユーザーに利用されたというデータを確認。

また一部のクーポンは従来よりも値引き率が大きかったものの、客単価や粗利が向上し店の収益にも貢献しました。このようにアプリを通してデータを収集することで、販促施策の立案から効果検証まで実施が可能となり、ユーザー・企業の双方向に利益を与える仕組みづくりが行えます。

ほかにも気になるアプリのあれこれ

では最後に、アプリを開発する際に気になる疑問点について紹介します。実際にアプリ開発を行う際に役立つ情報をまとめていますので、気になる方はぜひチェックしてください。

アプリとWebアプリの違いって何?

まずアプリには、「ネイティブアプリ」と「Webアプリ」の2種類があります。普段スマホで利用しているLINEのようなアプリは「ネイティブアプリ」です。

ネイティブアプリは端末へインストールするためオフラインでも動き、速度も速いという特徴があります。プッシュ通知などの機能を簡単に搭載できるのも、ネイティブアプリならではの特徴です。

一方でWebアプリはインストールの必要がなく、ネット上で気軽に利用できます。GmailやGoogleサイトなどがこれにあたり、オンラインでアカウントをつくるため、端末を替えてもサービスを利用できるのが魅力です。

アプリ制作前に準備することは?

実際にアプリを制作する場合、事前に以下の準備を進めていきます。

  • アプリである必要性の検討
  • 市場調査
  • 開発や運営、メンテナンスにかかる費用の計算

アプリとWebサイトでは、Webサイトの方が開発や維持にかかる費用が少ないという特徴があります。そのためWebサイトで事足りることをアプリで行っても、コストが余計にかかるだけであるため、まずは慎重に必要性を検討してください。

また同じ業界で類似サービスを提供しているアプリのリサーチを行えば、自社で制作する際の基準がつくれるでしょう。

アプリは開発費のほかにも、運営の維持やメンテナンスなどのランニングコストがかかってきます。制作・配信して終わりではないため、全ての費用を合わせた計算を行っておくと安心です。

アプリを開発するのにいくらかかる?

アプリなどのソフトウェア開発にかかる費用は、ひと月ごとに計算されることが多くなっています。一般的な開発費の相場としては40~50万円/月、より高度なプログラムが必要な場合は80万円/月程度です。

ただしこちらはあくまでも目安であり、アプリの種類やオプションによっても費用は変わってきます。また運用・保守コストもあり、こちらは会社によっても大きく異なるため、まずは見積もりを依頼ししっかりと打ち合わせを行うことが大切です。

アプリのメリットを生かして集客につなげよう

今回紹介したように、アプリはユーザーと積極的なコミュケーションが取りやすく会員数の増加や客単価のアップにも繋がります。しかし、一方で他のチャネルよりも登録のハードルが高いなどのデメリットもあるため、特性をしっかりと理解した上で集客に繋げましょう。

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