BLOG MQLとSQLの違いとは?マーケティングと営業の架け橋となる顧客獲得戦略 コラム・TIPS マーケティングオートメーション LTV HOME ブログ コラム・TIPS MQLとSQLの違いとは?マーケティングと営業の架け橋となる顧客獲得戦略 MQLとSQLの違いとは?マーケティングと営業の架け橋となる顧客獲得戦略 UPDATE:2024/10/10 目次 コラム・TIPS マーケティングオートメーション LTV この記事をシェアする 記事トップ MQLとSQLは潜在顧客(Lead:リード)という点では同じです。どちらもマーケティング用語ですが、前者と後者ではリード生成する部署が異なります。MQLはマーケティング部門がリード生成しますが、SQLは営業部門がそれを行います。 しかし違いはそれだけではありません。MQLとSQLを正しく理解することで、マーケティング部門と営業部門の架け橋となる、顧客獲得戦略が施行できます。 この記事ではMQLとSQLについて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。 MQLとSQLの違いとは?定義と重要性を解説 ここからは、MQLとSQLの基本:定義と重要性を解説について紹介していきます。 MQL(Marketing Qualified Lead)とは? SQL(Sales Qualified Lead)とは? MQLとSQLの違いを比較 MQL(Marketing Qualified Lead)とは? MQL(Marketing Qualified Lead)とは、日本語ではマーケティング認定リードと訳されます。ウェブ検索やコンテンツマーケティングなどのマーケティング手法で生成されたリードのうち、アンケートなどで特定の条件を満たしており、購入意欲が高いとみなされているリードを指します。 マーケティング部門により認定されるため、MQLには営業部門からは連絡していません。つまりマーケティング部門が認定した潜在顧客ということになります。 通常はマーケティング部門から営業部門に引き継がれますが、マーケティング手法により生成されたリードなので、営業部門の感覚とは異なる場合があります。 SQL(Sales Qualified Lead)とは? SQL(Sales Qualified Lead)は、日本語ではセールス認定リードと訳されます。営業担当者やセールス開発担当者(SDR)によってスクリーニングされたリードを指します。 品質認定の基準には、ニーズがあるか・予算があるか・購入時期・関心があるか・購入権限があるか、などがあります。営業として対応すべきと判断したリードということになるでしょう。 リードはフォローアップのために、個人に割り当てられるのが普通です。営業担当者などがレビューを行い、潜在的なビジネスがあると認定するとビジネス商談に進みます。 SQLは、わかりやすく「引き合い」と呼ばれることもあります。 MQLとSQLの違いを比較 MQL SQL 担当 マーケティング部門 営業部門 特徴 マーケティングにより生成されたリード 営業担当者によりスクリーニングされたリード MQLとSQLの明確な違いは、受注に向けた営業活動を本格的に始める基準に、達しているのかどうかといえます。MQLとSQLはどちらも潜在顧客という点では同じです。 MQLはマーケティングにより生成されたリードですが、それを営業部門が引き継ぎスクリーニングしたリードがSQLとなるわけです。 具体的にはMQLを基にして、電話やメールなどで顧客からニーズをヒアリングし、予算や導入予定時期などを確認して案件化したものがSQLです。 ビジネスにおいては、潜在顧客をMQLからSQLへ育成することにより、商談に結びつけるのが目的となります。 MQLからSQLへの見込み客育成プロセス ここからはMQLからSQLへの見込み客育成プロセスについて紹介していきます。 リードジェネレーション:見込み客の獲得 リードナーチャリング:見込み客の育成 リードクオリフィケーション:SQLへの質的向上 リードジェネレーション:見込み客の獲得 リードジェネレーションとは、製品やサービスへの消費者の関心を惹きつけることや、インバウンドで問い合わせを得られるように活動することを指します。 自社の製品やサービスに関心を示す、個人や企業の情報を得ることが目的です。ですから不特定多数へのアプローチではありません。主な手法としては、ネットのデジタル広告や個人的な紹介、テレマーケティング業者による電話などが挙げられます。 一般的な広告やイベントでの名刺交換なども含まれます。見込み客を特定する方法としては、資料請求やアンケートへの回答、テスター(試供品)での反応などから見ることになります。 特に属性が限定された製品やサービスには、リードジェネレーションが重要になります。 リードナーチャリング:見込み客の育成 リードナーチャリングとは、見込み客に継続的に連絡を取り、情報を更新して購入プロセス全体を通じ、先方の知識を向上させるプロセスを指します。見込み客を顧客へと育成・教育するわけです。 すべてのリード情報は、時間が経つにつれ陳腐化する恐れがあります。情報を最新の状態に保つために、リード管理者はリードの連絡先に継続的に連絡し、情報を更新しなければなりません。 具体的な手法としては見込み客へのメルマガの配信や、ホワイトペーパーによる情報提供でアプローチします。 特に実際の購入やサービスの利用までに時間がかかるとされる、マンション販売や結婚式場といった業種で実施されています。 また商談に時間がかかるB2Bでも、中長期的な関係構築のために行われます。 リードクオリフィケーション:SQLへの質的向上 リードクオリフィケーションとは顕在化した見込み客から、製品やサービスの購入可能性が高い見込み客を選別することを指します。リードナーチャリングで購買意欲を高めた見込み客から、MQLを抽出するプロセスといっていいでしょう。 マーケティング部門と営業部門で見込み客を定義したら、MQLとして営業部門へ引き継ぎます。営業部門はスクリーニングを行いSQLへの育成を図ることになります。 具体的な手法はリードナーチャリングと共通しています。見込み客へのメルマガの配信や、ホワイトペーパーによる情報提供などが一般的です。 リードクオリフィケーションは、商談や受注につながる見込み顧客を、正確に絞り込んで判断するので、マーケティング部門にとって重要なプロセスであるといえます。 マーケティングと営業の連携における課題 ここからは、マーケティングと営業の連携における課題について紹介していきます。 MQLとSQLの定義や基準のズレ MQLを営業へ引き継ぎするタイミング MQL率の質的向上とSQL転換率の改善 MQLとSQLの定義や基準のズレ MQLとSQLはマーケティング部門と営業部門を、またいで基準を決めなければなりません。まずは両者を定量的に測定できるよう、数値を用いた基準を設定します。 基準は定量で判断する必要があります。それができなければ、マーケティング部門と営業部門で、判断基準のバラつきが生じる恐れがあります。 リードをいくら増やしたとしても、基準が曖昧では効率的なアプローチは行えません。そのような事態に陥らないよう、MQLではターゲットを絞ることと、その中でどれくらい購買意欲が見える行動をとっているかの2点を条件に、基準を作る必要があります。 SQLではBANTのフレームワークで、それぞれの情報を定量的に判断できるようにします。BANTとは、「Budget(予算)」「Authority(決済権)」「Needs(需要)」「Time frame(導入時期)」の頭文字をとった略語で、法人営業では必須とされています。 それぞれ具体的に、「予算=100万円以上ある」「導入時期=6ヶ月以内に意思決定をする」など、ヒアリングした情報を整理して基準を明確にしましょう。 MQLを営業へ引き継ぎするタイミング MQLの定義を客観的に判断する方法の1つにスコアリングがあります。スコアリングとは見込み客の反応から、関心度や購買意欲などを数値化するもので、加点および減点で計算します。 例えば「資料請求=2点」「見積依頼=3点」「決済者=5点」とし、総合スコアが10点を越えたMQLのみを営業部門に引き継ぐようにします。引き継ぎのタイミングとしては、これがベストであるといえます。 MQLをそのまま営業部門に渡しても、役立てることはできません。見込み客であることを、数値的にはっきりさせなければ、営業活動には使えません。 一定条件を満たす確度の高い見込み客を、営業部門に渡すことで成約率が上がり、営業活動の効率化に繋がります。 MQL率の質的向上とSQL転換率の改善 MQLをさまざまな方法で抽出したとしても、SQLへの転換には時間がかかります。対策としてはマーケティング部門と営業部門の間で定期的な会議の場を持ち、MQLからSQLに繋ぐまでの進捗状況を共有することです。 MQLからSQLへの転換率や、所要時間などの指標を設定し、両部門が協力して取り組む必要があります。そうすればMQL率の質的向上と、SQL転換率の改善に繋がるでしょう。 営業部門はMQLよりも手元にあるSQLを重視しがちですが、MQLからSQLへ転換できれば見込み客が増えることになるので、営業活動に寄与します。 いずれにせよマーケティング部門と営業部門は、車輪の両輪と考えて取り組む必要があるでしょう。 MQLとSQL戦略の最適化 ここからは、MQLとSQL戦略の最適化:よくある課題と解決策について紹介していきます。 MQLの質と量のバランス:適切な基準設定 SQLの効率的なフォローアップ手法 長期的な顧客価値(LTV)を考慮したアプローチ MQLの質と量のバランス:適切な基準設定 MQLはマーケティング部門が中心となり判断をします。どんな基準でMQLとするのかは、各企業により異なります。基準を甘く設定すると営業部門のアプローチに支障をきたします。逆に基準が厳しいと十分なリードが確保できません。 一般的なMQLの基準には、以下のようなものがあります。 Webサイトへの複数回の訪問 料金ページへの訪問 サービスや製品への資料請求 セミナーやウェビナーへの参加 サービスや製品への質問や問い合わせ これらの基準を設定したら、前項でも解説した通りスコアリングを施しましょう。総合得点が何点以上なら営業に渡すなど、ルールを明確にしておきましょう。 数値化されていれば誰の目にもわかるので、齟齬が生じる恐れは低下します。 SQLの効率的なフォローアップ手法 マーケティング部門から渡されたMQLに対し、営業部門はアプローチを行い、SQLへ昇華させなければなりません。その上で受注確度の高い案件を選別することになります。 受注確度が高いと判断した見込み客に対しては、商談を通じて必要な情報をヒアリングしてください。見込み客の中にも優先度はあるので、前項で紹介したBANTのフレームワークを用います。 優先度が高い見込み客は、BANTのうちNeedsの情報だけ満たせればSQLとし、優先度が低い見込み客はBANTのうちBudgetとNeedsを満たせばSQLにするなど、見込み客によって基準を柔軟に変化させます。 SQLの効率的なフォローアップで、見込み客を顧客へ育成しましょう。 長期的な顧客価値(LTV)を考慮したアプローチ LTV(Life Time Value)とは、顧客生涯価値を示すマーケティング指標を指します。具体的には1人あるいは1社の顧客が、特定の企業やブランドと取引を開始してから、終了するまでの期間を示します。 MQLは製品やサービスに興味があり、購買意欲が高い状態にある見込み客ですが、直ちに受注に繋がるわけではありません。中長期的なアプローチが大切になります。 リードナーチャリングで良好な関係を築き上げていけば、受注まで時間がかかるものの、継続的に購入してくれる優良顧客になる可能性があります。 つまり中長期的なアプローチを行うことで、顧客生涯価値(LTV)を向上させられるわけです。LTVを向上させるための施策の1つといっていいでしょう。 マーケティングオートメーション(MA)の活用:MQLとSQLの最適化 ここからは、マーケティングオートメーション(MA)の活用:MQLとSQLの最適化について紹介していきます。 MAツールによるリード管理の効率化 データ駆動型のMQL・SQL選別プロセス インサイドセールスにおけるMAの役割 MAツールによるリード管理の効率化 リード管理とはマーケティング部門と営業部門が、リードを適切に管理し長期にわたりフォローしていくことを指します。リードの管理およびフォローには、デジタルツールの活用が有効です。 MA(マーケティングオートメーション)を導入すれば、見込み客獲得から育成・商談までのマーケティング活動を自動化し、効率的に行えるようになります。 しかしMA導入にはベースとなるリードが大量に必要と思われています。一般的にはデータベース上の顧客が、1000件以上ある場合には有効とされていますが、100~500件のリードでもMA導入は可能です。 少ない件数からMAに慣れることができるのがメリットといえるでしょう。MAは多くの企業から製品がリリースされていますが、直感的なインターフェースと豊富な機能を備えた、Engage Crossがおすすめです。 初心者でも使いやすく充実したサポート体制により、導入から運用まで安心して行うことができます。 データ駆動型のMQL・SQL選別プロセス データ駆動型とは、データを元に次のアクションを決めたり、意思決定を行ったりすることを指します。計算機科学の世界で使われていた用語で、現在ではプログラミングやビジネスの領域でも使われるようになりました。 ITやデジタルテクノロジーの進展により、さまざまなデータを得られるようになったので、データ駆動型でプロセスを進める動きが広がっています。 MQLやSQLの選別においても、データ駆動型のプロセスは有効です。リードからMQLを選別し、さらにフォローアップをしてSQLへと繋げていくには、適切なデータの利用が不可欠だからです。 インサイドセールスにおけるMAの役割 インサイドセールスとは、客先を訪問するフィールドセールスではなく、メールや電話といったリモートの手段で、顧客とのコミュニケーションを行う内勤の営業活動を指します。 パソコンのテレビ電話ツールを用いて商談を進め、契約書の取り交わしもオンラインで行うこともあります。 インサイドセールスではリードに関する、膨大な量のデータを管理・運用する必要があるので、MAツールの利用は不可欠です。 特にインサイドセールスで活用できる機能としては、以下のようなものが挙げられます。 集めたデータの一元管理ができる メルマガの自動配信でリードナーチャリングができる リードのスコアリングができる これらの機能を使うことにより、効率的なインサイドセールスが行えます。 まとめ:MQLとSQLを活用した持続可能な成長戦略 MQLとSQLについて詳しく解説してきました。両者の共通点と違いについて、ご理解が深まったものと存じます。MQLはマーケティング部門で行いますが、そのまま営業部門に渡しても活用されない場合があります。 営業部門はSQLのほうが早く成果に繋がるため、MQLを軽視する傾向があるためです。しかし、これは実にもったいない話です。時間はかかるかもしれませんが、MQLからSQLへ育成を行えば見込み客は増加します。 MQLとSQLを活用した持続可能な成長戦略こそが、顧客生涯価値(LTV)の向上に繋がるといえるでしょう。 RELATED 2024/08/27 Gmailで一斉送信する方法を徹底解説!グループ作成やCc・Bccの使い分けも紹介 コラム・TIPS メール配信システム 2024/08/22 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