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オンプレミス型のメール配信システムを徹底解説!クラウド型との違いは?

オンプレミス型のメール配信システムを徹底解説!クラウド型との違いは?

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近年、メール配信システムにクラウド型を採用する企業が増加傾向にあります。
しかし、オンプレミス型でないと受けられないメリットもあるため、両者の違いを知ることが重要です。

本記事では、メール配信システムの導入を検討している企業に向けて、オンプレミス型の仕組みとクラウド型との違いなどについて解説します。

メール配信システム(オンプレミス型・クラウド型)の違いを解説

オンプレミス型メール配信システム 違い

ではさっそく、メール配信システム(オンプレミス型・クラウド型)の概要や違いについてわかりやすく解説していきます。

オンプレミス型メール配信システムとは?

オンプレミス型メール配信システムは、自社のサーバー・PCにソフトを取り込む形式のメール配信システムです。
セキュリティ性が高く、情報漏洩のリスクが大きい企業で導入される傾向にあります。

一方で、オンプレミス型メール配信システムは厳しい管理体制が求められ、専門的知識を持つITスタッフの存在が欠かせません。
事前に計画を立て、システムの維持管理ができるか考えてオンプレミス型メール配信システムの導入を検討してください。

ちなみに、オンプレミスは自社のサーバールームだけでなく、データセンターでサーバーを管理するケースも含まれます。
自社サーバーを活用するよりデータセンターを活用するとより安全性や耐震性などを高めることが可能です。

クラウド型メール配信システムとは?

クラウド型メール配信システムは、外部にあるサーバーでデータを管理する形式のメール配信システムです。
自社でサーバーを用意したり、システムを管理したりする必要がありません。
導入・運用が容易な点からクラウド型メール配信システムが選ばれる機会も増えつつあります。
実際、クラウド型メール配信システムを導入する場合、数万円ほどで収まることが多いです。

しかし、外部のサーバーで企業の重要情報を管理していると、外部に情報が漏れるリスクも少なくはありません。
インターネットを介して情報が漏洩する場合があります。
外部のサーバー自体に企業側は干渉できないため、情報管理などをクラウドサービスを提供する企業に任せるしかありません。

オンプレミス型とクラウド型の根本的な違い

オンプレミス型とクラウド型の特徴を以下の表にまとめました。

  オンプレミス型 クラウド型
導入コスト サーバー・ソフトの導入などでコストがかかりやすい クラウドサービスの月額料金がかかる程度で安価で済ませられる
カスタム性 自由にカスタマイズしやすい 製品によってはカスタマイズできない場合もある
セキュリティ 外部に情報が漏洩するリスクは少ない パブリッククラウド・プライベートクラウドの活用でセキュリティ性が高められる場合もある
メンテナンス ITエンジニアスタッフにメンテナンスを任せる 自社でのメンテナンスは不要

オンプレミス型はサーバー・ソフトの導入、メンテナンスのためのITエンジニアスタッフの人件費などでコストがかかります。
その分高いセキュリティ性を維持して情報管理しやすい点が特徴的です。

一方で、クラウド型は対象のサービスの月額料金を支払うだけで、導入コストは少ないです。
メンテナンスも必要ありません。
クラウド型だとセキュリティ性に不安が残るケースもありますが、パブリッククラウドなどを活用するとセキュリティ性が高められます。

オンプレミス型メール配信システムのメリット

オンプレミス型メール配信システム メリットここでは、オンプレミス型メール配信システムのメリットについて、以下の3点をお伝えします。

  • セキュリティ面でのメリット
  • カスタマイズ性の高さ
  • 既存システムとの連携がスムーズ

セキュリティ面でのメリット

オンプレミス型メール配信システムは、セキュリティ性の高さが大きな特徴と言えるシステムです。
自社内のハードウェアを活用してサービスを運営すると、顧客情報をメール配信会社に伝えることなくメールの大量配信ができます。
1日に数千人以上の顧客に対して一斉に告知メールを送りますが、メール配信において顧客情報に基づいて適切にメールを配信することが重要です。

仮に顧客情報が漏洩してしまうと、企業として大きく信頼を失ってしまうことにもなりかねません。
顧客情報の漏洩による信頼の喪失を避ける目的でもオンプレミス型メール配信システムを検討してみてください。

カスタマイズ性の高さ

オンプレミス型メール配信システムだと自由にシステムをカスタマイズしやすいです。
企業ごとで業務プロセスが異なります。
クラウド型だと自社の業務システムとの相性が悪い場合もあり、メール配信まで時間がかかってしまうことも珍しくありません。
場合によっては、迷惑メールにメールが届いたり、別のユーザーにメールが届いたりすることもあります。

しかし、オンプレミス型で自社の形に合ったカスタマイズができると、間違った形でメールが配信されるリスクを抑えることが可能です。
自社の業務システムとの相性を加味したシステムを取り入れるなら、オンプレミス型メール配信システムがおすすめです。

既存システムとの連携がスムーズ

既存システムとの連携がスムーズに進めやすい点もオンプレミス型メール配信システムの大きなメリットとしてあげられます。

クラウド型メール配信システムでも他のシステムと連携させることは可能です。
ただ、連携できる範囲に制限があり、既存のシステムと相性が悪い場合もあります。

オンプレミス型メール配信システムではその心配は必要ありません。
既存の顧客管理システムなどはそのままで、メール配信システムだけ新しい仕組みが導入できると、新システムに戸惑うこともありません。
オンプレミス型メール配信システムのカスタマイズ性の高さを活かし、既存システムとの連携を意識したシステムを導入しましょう。

オンプレミス型メール配信システムのデメリット

オンプレミス型メール配信システム デメリット

ここでは、オンプレミス型メール配信システムのデメリットについて、以下の3点をお伝えします。

  • 高額な初期コスト
  • 自社での運用負担
  • セキュリティ対策の必要性

高額な初期コスト

オンプレミス型メール配信システムには高額な初期コストがかかるデメリットがあります。
自社に独自のサーバーとPCを設置する必要があるため、どうしてもコストが高くなりやすいです。
具体的にどの程度コストがかかるのかについては、導入するサーバー・ソフトなどによって変動します。

金額の目安としては、サーバーのコストだけでも数十万円から100万円ほどです。
加えて、ライセンス料などの費用も加味すると、最低でも200万円前後の初期コストがかかると考えておいてください。
数百万円単位の初期コストがかかることを念頭に置いて、オンプレミス型メール配信システムでよいか考えましょう。

自社での運用負担

自社での運用負担がかかりやすい点も考慮して、オンプレミス型メール配信システムが導入できる企業か検討しましょう。

独自のシステムはクラウド型のシステムとは異なり、外部の人材にシステム管理は任せられません。
自社のITスタッフに維持管理してもらう必要があります。
適切なエンジニアがいない場合は、システム導入までに採用しなければなりません。
エンジニア採用でのコストもかかるために、容易にオンプレミス型メール配信システムが導入できない企業が多いです。

普段からエンジニアを積極的に雇っている企業でない場合は、人事と連携を取って慎重に面接などを進めてください。

セキュリティ対策の必要性

たとえば最近対策が必要と注目されているGmailの「送信者ガイドライン」にも自社で対応する必要がある点に触れてください。

オンプレミス型メール配信システムであっても、自社で適切なセキュリティ対策に対応する必要があります。
閉鎖的な環境で情報管理ができるとはいえ、企業情報が漏洩しないとは限りません。
高いレベルのセキュリティ性を施せるITエンジニアスタッフが求められます。

例えば、2024年2月にGmailの送信者ガイドラインがアップデートされ、自社でのセキュリティ対策が必要となりました。
1日あたり5,000件以上のメールを送信する場合、以下の3点すべての設定が求められています。

  • SPFレコード
  • DKIM署名
  • DMARCメール認証

未設定の場合は受信ボックスにメールが届かない可能性がある点に気を付けてください。

クラウド型メール配信システムのメリット

クラウド型メール配信システム メリット

クラウド型メール配信システムには以下のメリットがあります。

  • すぐに導入しやすい
  • 導入コストが抑えやすい
  • メンテナンスが不要

クラウド型メール配信システムは初期コストを抑えてすぐに導入しやすいです。
加えて、システムのメンテナンスの必要もないため、通常業務に専念できます。
導入・維持管理の手軽さを優先する場合は、クラウド型メール配信システムがおすすめです。

クラウド型メール配信システムのデメリット

クラウド型メール配信システム デメリット一方で、クラウド型メール配信システムには以下のデメリットがあります。

  • カスタマイズが難しい
  • セキュリティに不安な面がある

ある程度型が決まったシステムを安価な価格で導入できるのがクラウド型メール配信システムです。
クラウドシステムを料金を支払って借りている状態と言えるため、自由にカスタマイズはできません。

また、ネットワーク上での情報管理となると、オンプレミス型と比較した場合にセキュリティ面に不安が残ってしまいます。
クラウドサービスを契約する前に、セキュリティ面で十分な条件を満たしているかよく確認することが大切です。

まとめ:オンプレミス型とクラウド型の違いを理解してメール配信システムを選ぼう

オンプレミス型メール配信システム タイピング2オンプレミス型はセキュリティ性が高めやすいですが、初期コスト・維持管理コストなどが高くかかりやすいです。
一方で、クラウド型はすぐにコストを抑えて導入しやすいですが、セキュリティ面にやや不安が残ります。

それぞれの特徴を踏まえ、どちらの形式が自社にとって適切か判断してメール配信システムを選びましょう。

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