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プッシュ通知とはどんなもの?基本知識から活用方法まで徹底紹介

プッシュ通知とはどんなもの?基本知識から活用方法まで徹底紹介

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プッシュ通知とは、スマホなどの端末に直接送れるメッセージのことです。アプリを起動していない場合でもユーザーに情報を送れるため、サービスの利用率向上などが期待できます。そこで今回は、プッシュ通知の基本的な知識から活用法まで徹底的に紹介します。

プッシュ通知はどんなもの?

プッシュ通知とは、アプリからスマホなどの端末に直接送信できるメッセージのことを指します。送信されたメッセージは、ユーザーによって開封や消去されるまでの間、ロック画面や画面の上部(時間や電池残量などの表示部分)に表示されます。

アプリをインストールした際、プッシュ通知が有効に設定されていれば、ユーザーの個人情報を知らない場合でも、時間などの制限もなくメッセージを送ることが可能です。また近年では、通知音の変更やアプリのアイコンに未読通知の数を赤いマークで知らせるなど、アプリを開かない状態での対応などができるようになっています。

iPhoneとAndroidでのプッシュ通知の違い

アプリからプッシュ通知を行うには、ユーザー側が設定を有効にしなければなりません。この際、iPhoneではユーザーがアプリのインストール時に「通知を受け取る」、あるいは「受け取らない」を1つずつ選択することができます。

一方で、Androidのプッシュ通知はアプリをインストールする際、デフォルトが通知を許可する仕様となっているため、通知を無効にするにはわざわざ設定から通知をオフにしなければなりません。またロック画面の表示については、Androidがデフォルトで画面表示されるのに対し、iPhoneでは画面を下にスワイプしなければ通知の履歴が見られないのが特徴です。

アプリによるプッシュ通知の重要性

総務省の調査によれば、日本のモバイル端末保有率は94.8%であり、スマホの保有率は75.1%となっています。またスマホの利用時間のうちの8~9割はアプリの使用に使われているため、ユーザーとの繋がりを強化するには、アプリに力を入れることが重要なのです。

ユーザーをアプリに誘導するには接触機会を増やすことが有効であるため、プッシュ通知を活用することでユーザーの行動を促しやすく、ブランディングの向上や売上アップにも期待できるでしょう。

種類別のプッシュ通知

一口にプッシュ通知といっても、大別するとオンラインで通知が行われる「リモートプッシュ通知」と、オフラインで通知が行われる「ローカルプッシュ通知」の2種類に分かれます。

そこで次に、これらの特徴や違いについて紹介しましょう。送信者としては、目的に応じて2つを使い分けることで相乗効果が期待できます。ぜひチェックしてください。

リモートプッシュ通知(オンライン)

スマホなどの端末がインターネットに接続されているときに、アプリ側から送信される通知のことを指します。アプリを起動せずともポップアップで表示され、電源がオフまたはスリープ状態であっても、端末を起動すれば通知が届くのです。

よく使用されているのがチャットアプリやSNSの通知などで、そのほかにもゲームアプリのお知らせや、ショッピング系のアプリのセール情報など、リアルタイムな情報の提供に使われています。

ローカルプッシュ通知(オフライン)

ユーザーが使用している端末の設定やユーザー本人の操作などにより、アプリから発信される通知のことです。回線が引かれていない、もしくは機内モードなどインターネットが繋がっていない状況でも通知可能であることが特徴といえるでしょう。

よく使用されているのはアラームアプリやタスク・スケジュール管理のアプリで、指定した時間や日付になった際に通知でリマインドを行うといった方法で活用されています。

プッシュ通知のメリット

ここまででプッシュ通知の概要や種類は分かりましたが、実際にプッシュ通知をアプリの機能として組み込むことに、どんなメリットがあるのでしょうか?主なメリットとしては以下のものが挙げられます。

  • 高い開封率が期待できる
  • ユーザーの利用率を高められる
  • 顧客ロイヤリティが高められる
  • 即効性のある集客・販促が可能
  • サービスによっては無料で配信できる

次の項目で詳しく見ていきましょう。

高い開封率が期待できる

プッシュ通知は開封率が高い傾向にあり、メルマガの一般的な開封率が約10~20%と言われているのに対し、アプリのプッシュ通知の開封率は約25%以上が一般的で、高いときは80%の開封率も期待できます。これはプッシュ通知がリアルタイムな情報をいち早く届けられる機能であり、ユーザーとしても必要な情報がタップ1つですぐ確認できることが理由と考えられるでしょう。

そのため「メルマガが売上に結びつかない」と悩んでいる方にとっては、ユーザーとの新たなコミュニケーションの手法としておすすめです。

ユーザーの利用率を高められる

プッシュ通知はアプリが起動していないときでも送信できるため、本来アプリを起動する予定のなかったユーザーをアプリ内に呼び込むことが可能です。多くのアプリを利用しているユーザーにとっては、数あるアプリの1つであるため、インストールから時間が経つと存在を忘れられる可能性もあります。

しかしプッシュ通知を行うことで存在をアピールし、1度アプリを使わなくなったユーザーを呼び戻すことも可能です。またキャンペーンやイベント情報などを発信すれば、ユーザーの参加率も高められるため、うまく活用することで売上や顧客単価のアップにも繋げられるでしょう。

顧客ロイヤリティが高められる

プッシュ通知はユーザーとの接触回数を増やすことになるため、自社のブランドや商品に対するロイヤリティ、つまり信頼や愛着を高めることが可能です。顧客ロイヤリティはDMやメルマガでも高めることが可能ですが、DMはユーザーが存在に気づくまでに時間がかかりやすく、情報の鮮度が落ちるデメリットがあります。

またメルマガもほかのメールに紛れてしまい、気づかれないことも多いため、開封率が低いというデメリットがあるのです。プッシュ通知はこれらの課題を解決できる手法であるため、ユーザーの行動を促す手段として活用できるでしょう。

即効性のある集客・販促が可能

プッシュ通知は、アプリへの誘導のほかにも自社の情報を発信する機能としても使えます。例えば、アプリ利用者の情報を基に自社の別商品のセール情報やニュースを発信すれば、即効性の高い集客や販促が行えるでしょう。

プッシュ通知はWebページへの誘導率も高く、メールの10倍以上の効果があるといわれており、ユーザーからの反応も期待できます。

サービスによっては無料で配信できる

プッシュ通知は、導入するサービスの課金体系によっては、無料で配信配信できる場合があります。例えば、エンバーポイントが提供しているアプリ開発・運用サービス「App Publisher」であれば、サービス初期の導入費用とマンスリーアクティブユーザーに応じた月額費用のみで、プッシュ通知自体は無料で利用することができます。

またWebサイトとの連携によってアプリの運用も容易なため、全体的にコストを抑えた状態でプッシュ通知が導入できます。

プッシュ通知を活用するコツ

プッシュ通知を活用することのメリットはわかりましたが、実際に導入を検討する際に気になるのは、「このプッシュ通知をどう活用すればいいか」ということです。そこで次に、プッシュ通知の効果を最大限に引き出すための活用のコツを紹介します。主なコツは以下のとおりです。

  • ユーザーを引き付ける文面づくり
  • ユーザーの生活リズムに合わせる
  • 通知するユーザーの選別を行う
  • ユーザー目線での配信を行う

では以下の項目で詳しく見ていきましょう。

ユーザーを引き付ける文面づくり

プッシュ通知はタイトルと短い文章で配信され、受け取ったユーザーがこれを見て開封するか後回しにするか、もしくはアンインストールするかなどを判断します。そのため、タイトルや文面はユーザーの興味を引くものにしなければいけません。

自社のユーザー層を分析し、ニーズに合った文章を作成しましょう。ユーザーに寄り添った配信が行えれば、顧客ロイヤリティの向上にも繋がります。必要であればABテストなどを行いながら、目標数やユーザーのリアクションなどを確認するとより精度を上げることが可能です。

ユーザーの生活リズムに合わせる

通常プッシュ通知は24時間いつでも配信ができますが、どんなにいい情報であったとしても、深夜や早朝などの時間に配信してはユーザーに不快感を持たれてしまいます。そのため、夜12時から朝6時の間には配信を行わないようにしましょう。

逆に配信におすすめは夕方6時から夜11時で、開封率が高い傾向にあります。もちろん、アプリの内容やユーザー層によっても反応を得やすい時間は変わるため、ユーザーごとにどの時間によくスマホを利用するかを分析し、適切な時間に配信するのが望ましいです。

通知するユーザーの選別を行う

プッシュ通知の効果をより高めるには、ユーザーがどのようなものに興味を示すのか、どんな情報を欲しているのかを理解した上で文章をつくらなければいけません。そのため、ユーザーをひとまとめにして配信を行うのではなく、「このプッシュ通知であればこのユーザー層に配信する」といった選別を行うのも手です。

選別を行う場合は、ユーザーの性別や年齢、住んでいる地域などの基本的な情報のほか、どんなときにそのアプリを使っているかなど、行動データをもとに行うとより高い効果が期待できます。

ユーザー目線での配信を行う

プッシュ通知を行う場合は、つねにユーザー目線で配信を行っていきましょう。例えばセールスを目的とした配信ばかりしていると、ユーザーとしては商品を売り込まれる気分になり、不快感を感じてしまいます。

また配信の頻度が高ければ、うるさく感じられる可能性が高くなります。通知の頻度は週に2回を超えると通知をオフにするか、アンインストールされる率が高くなるようです。とはいえ、頻度が低すぎると逆に存在を忘れられる可能性もあるため、週に1回程度を基準とするといいでしょう。

プッシュ通知の仕組みとは?

最後に、アプリにプッシュ通知を導入する際の参考として、プッシュ通知の仕組みについて紹介します。仕組みはiPhone・iPadの場合とAndroidの場合、ローカルプッシュの場合で異なり、基本的にはiPhone・iPadはAPNs、AndroidではGCMを利用して配信し、ローカルプッシュはアプリの設定で決められます。次の項目で詳しく見ていきましょう。

iPhone・iPadの場合

iPhone・iPadではAPNsと呼ばれる仕組みを利用します。トークンという端末を識別するためのIDがAppleのサーバーに送信され、アプリ側でトークンを読み取って端末を識別し、各デバイスにプッシュ通知を届ける仕組みです。

トークンは端末を識別するだけであり、個人的な情報は含まれていないため、情報漏洩などの心配はありません。

Androidの場合

AndroidではGCMと呼ばれる仕組みを利用します。GCMではユーザーがプッシュ通知を有効にするとデバイスの情報が登録され、IDが発行される仕組みです。こちらもiPhone・iPadの場合と同様に、個人情報は含まれません。

その後サードパーティーアプリケーションサーバーを通じ、メッセージなどの内容とIDがGCMのサーバーに送信され、そこからそれぞれのデバイスへ通知が行われます。

ローカルプッシュ通知の場合

ローカルプッシュ通知の場合はインターネットに接続しないため、トークンやIDも発行しません。ユーザーの行動や時間、日時などと紐づけて通知を送るタイミングを決定し、アプリに設定するだけで通知が行えます。

サーバーを経由して配信を行うリモートプッシュと比べて工程が少ないため、比較的簡単に導入することが可能です。

プッシュ通知を最大限に役立てよう

今回は、プッシュ通知の基本的な情報や企業で活用する場合のメリットを紹介するとともに、効果を最大限に発揮できる活用のコツや配信の仕組みなどについて紹介しました。

プッシュ通知は開封率の高さから、スマホにおけるユーザーとの新しいコミュニケーション手段としての活用に期待できます。ぜひ今回の記事を参考に、プッシュ通知の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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